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ワッツア!

 

明日は祝日。

今日ぶんの仕事は土日徹夜してなんとか追いついたので

ひさびさ一瞬のんびりムード。

ということで本日はゆるふわ日記。

 

豆苗のび放題

 

KNIT IS CANVAS! の新コレクションのDMがあがってきた。

DM届いた方、遊びにいってみてくださいねー

 

 

デスクトップはLIKE A ROLLING STONE

 

 

4月出版の新刊デザインが数冊。だいぶまとまってきたんでそろそろ仕留めにかかります。

 

 

撮影につかったアーティチョーク。

すっかり放置してたらカビちゃって。なんかいい感じ

 

人間の断面図っていいよね

 

 

できたものを壁にべたべた貼って眺めてるの好き

 

+

 

今日はぼんやりしてんなー

とはいえ明日からはまた戦闘モード(祝日なのに)。

鋭気を養うため今夜は中華街でもいってきまーす。

 

じゃーばい

 

 

ワッツア!

 

三宿映画祭2011の結果発表もやっと今回でファイナル〜。

あー疲れた。

毎回さくっと済ませようとしてるんだけど、いつもダラダラ長文になってしまい、

論旨とか要点が散漫になっちゃって...。

読みずらかったらゴメンな。

 

何かのクリエイティブを、

ただ褒めそやしたり批判したりするのはけっこう簡単だけど

それを自分の言葉で何らかのアウトプットをすることってすごく難しい〜。

でも書いてみてはじめて、おや。と発見することも多くて

やっぱ楽しいし、訓練(何の?)になります!

 

とはいえ今回はワースト3作品を発表。

お粗末で不誠実なクリエイティビティ。そして腐りきった概念

ダメさの吹き溜まりみたいな作品ばっかでーす!

それじゃヒィウィゴー!

 

+

 

ワースト3位!

デンデラ (監督:天願大介 2011年 日本映画)

70歳を迎えると老人をうば捨てする風習が残る山間部で、捨てられた老婆たちが、再び生きるための戦いに身を投じていく人間ドラマ。佐藤友哉の小説を基に、『楢山節考』の今村昌平監督の息子である天願大介が脚本と監督を手掛ける。老婆たちが暮らす共同体“デンデラ”で苦悩する浅丘ルリ子を筆頭に、倍賞美津子、山本陽子、草笛光子ら、名女優たちが集結。かつてない切り口の女性賛歌映画として生きる意味を問う(以上、シネマトゥデイから抜粋)

 

 

鑑賞料金は一律1000円、とおトク。予告編を観るだに、あの「楢山節考」の続編的な内容!

これは好み!ということでワクワクしながら観てみました。結果は.....

 

あまりのつまらなさに呆気にとられました.....

 

ふつうつまらない映画って、

「てめえ金返せコノヤロー!」などと怒りにつながるものなんだけど、

対して本作は、

そーっと忍び足で黙〜って劇場から出ていった方が人として正しいのかな...

と思うような類いのつまんなさ。

 

「観客をナメくさった制作者たちの、手抜きと不誠実さの塊のような作品」

という映画ではけっしてないんですよ。

 

潤沢ではないバジェットの中で

それなりに一生懸命作ってると思うし、

ゴージャスな一流の女優さんたちも頑張って演じてると思う。

制作者たちのこの物語に込めた熱い想いも感じるんです。

それが何かはさっぱりわからないんですが

 

だけども....(気をつかいながら)

びっくりするほどつまんない......(あくまで小声で)

 

....例えば、

以下は例え話なので映画の内容とはまったく関係ありませんよ

悠々自適の老後を過ごす、一人のおじいちゃん

ある日一念発起してペンをとり、数年をかけて「自分史」を書き上げたとする。

 

貧しいけど楽しかった少年時代の思い出......

戦争中の空襲の記憶、

戦後の食糧難、そしておばあさんとの出逢い、

日本の急激な高度成長、オイルショック、冷戦。息子の誕生。

バブルに浮かれる日本へのおじいさんからの警鐘。

そして震災、原発のこと.....

 

以上、日本の昭和史、平成史と

おじいさんがそのとき体験したり思ったりしたことが事細かにに語られ、

おじいさんの想いがたっぷりこもった「自分史」

 

しかし読むとこれが

びっくりするほどつまらなかった

みたいな。

 

そんなときあなたは面とむかって

つまんない

って言えるだろうか!?

みたいな。

 

あくまで例えるならこの映画の鑑賞後感はこういう感じです。

いくら一生懸命作ったものでも、娯楽・エンタテインメント・クリエイティブ作品として

ダメなもんはダメ

なんですね....難しいなあ.....

 

てかあのヌイグルミ熊はやっぱダメなんじゃ... あっスイマセン!!!

 

+

 

 

ワースト2位!

東京島(監督:篠崎誠 2011年 日本映画)

直木賞作家・桐野夏生の同名ベストセラー小説を原作に、無人島に漂着した23人の男と唯一の女性である40代の主婦が織り成すサバイバル生活を描いた人間ドラマ。無人島での奇妙な共同生活を、『おかえり』の篠崎誠監督が活写する。直感と行動力を 頼りに困難に立ち向かっていくヒロインを、木村多江が熱演。共演には窪塚洋介、福士誠治、柄本佑ら個性豊かな若手実力派がそろう。(以上、シネマトゥデイから抜粋)

 

これは本当に心底ひどかった....

観るも無惨なゴミ映画....というか映画のゴミというべきか....。

この東京島評は、昨年5/26のブログを参照のこと!

 

本作の監督、篠崎誠氏は決してヘタな監督ではないと思ってたのに、どーしてこんなことに?

おれの職業の立場に置き換えて推察するに...

 

広告アートディレクターの分野において、

広告制作の過程でクライアントはもちろん、広告代理店、タレント事務所、現場スタッフに至るまで

ホンットにいろ〜んな人間から、いろ〜んな意見が入ってきます。

特にというか勿論というか、一番ハードなのはやっぱりクライアントからのコントロール。

クライアントによってはかなりのビーンボールが投げられることも。

 

高級感がウリの商品にもかかわらず

「キャッチコピーはキンアカの袋文字で、シャドーもつけて目立たせてくれないか?」

と真顔で言われたりとかね、なんでもアリ。でもこのなんでもアリ感はプラスに働く場合もある、けどね。

 

しかも担当者1チャンネルからではなく、

多方面(違う担当者、上司、役員、ひいては社長、そして社長の愛人が指示を出すことも)から

それぞれ全く違うコントロールや指示が同時に入ってくる場合だって多々ある。

こうゆうコントロール、

ビッグクライアントのビッグバジェット仕事になればなるほど強くなると言っていいと思う。

社長の愛人はそんなにはでてこないけど

 

広告ADは「クリエイティブ的感性うんぬん」以前に、まず、

どんなエラい人の意見にも、ダメと思ったらノーと言える精神的タフさ、

そして案件を無理矢理にでもまとめあげる強さ(=図々しさに近い)が要求されるお仕事なんですよねー

ADでもコピーライターでも「感性派」はやはり脱落してゆくのを

おれはこの目でたっぷり見てきた。

 

このブログ読んでる人たちもそうゆう職種の人が多いだろうから、

わかるっしょ?そのパワーゲームの在り方。

 

たぶん本作の篠崎監督、そのタフさが欠けているのか....。

プロデューサーや原作者、その他関係者に散々好き勝手にコントロール(いわゆるクリエイティブ・レイプ)

されまくったすえの本作なんじゃないか....

ってのは単なるおれの推察だけどね〜

 

と思ってたら、篠崎監督、昨年「死ね!死ね!シネマ」なる作品を発表。

その映画内でどうやら「東京島」製作過程の怨念をぶちまけているそう。まだ観てないんですけどね

てかその元気があれば大丈夫、

篠崎監督!次回作は頑張って!

 

+

 

そしてワースト1位は、

食堂かたつむり(監督:富永まい 2010年 日本映画)

小川糸原作の同名のベストセラー小説を『ウール100%』の富永まい監督が映画化した、じんわりと心にしみる人生賛歌。失恋の痛手から一時的に心因性失声症を患った主人公が実家に戻り、食堂を開いて人々を料理で癒やしていく様を描く。(以上、シネマトゥデイからコピペ)

 

やはりかたつむりは強かった!

こんな胸クソ悪いスピリチュアル映画についてもう一度語るつもりは全くないので

詳しくは昨年6/5のブログを参照のこと!

おれが単に“スピリチュアル”を毛嫌いしてるんじゃない、ってこともちゃんと書いてあるからよく読めよ。

 

この映画をひとことで要約すると

ほっこりあったかい森ガール映画の皮をかぶった

不気味なカルト宗教の勧誘映画 で〜す

ぶっちぎりワースト1位!おめでと〜

 

 

 

 

ワッツア!

 

2011三宿映画祭。ようやく1位発表。

といっても....

去年決定した上半期第1位作品がけっきょく不動の強さを誇りました。

 

なので今回の映画評は

去年5月24日のブログをそのままコピペ、

それに若干修正&加筆をくわえた、軽〜い感じにしますんでよろしく!

(そう、手抜きです)

 

+

 

第1位は

アンチ・クライスト

(ラース・フォン・トリアー 2011公開 デンマーク ドイツ フランス スゥエーデン イタリア ポーランド)

 ストーリー概略:子供を転落事故で亡くして以来、心を病んでしまった妻。

セラピストの夫が治療を試みるため、2人は森の中へ深くわけ入ってゆく

 

さきごろカンヌ映画祭で“ヒトラー擁護発言”をかまして(Youtubeで見れます)

映画祭から追放されちゃったお騒がせ監督、ラース・フォン・トリアー。

代表作はビョークの「ダンサー・イン・ザ・ダーク」や「ドッグ・ヴィル」になるのかな。

その挑戦的な作風はつねに賛否両論が巻き起こる問題作だらけ。

 

三宿映画祭第3位の「ゾンビランド」2位の「息もできない」は、(註:傍線部分は上半期の順位ね)

それぞれが劇中で定義されたリアリティを観客とまず共有して、

それからちゃんとストーリーテリングが語られる映画。いわゆる娯楽映画

誰が観てもストーリーを理解でき、安心して楽しめる。

 

が、本作はそうゆう娯楽映画のルールや、

さらにいえば既存の映画コンテクストでは語りきることができない映画です。

おれの筆ではなかなかうまく書きあらわせないんですが...

 

あえてゆうと「映画」とゆう芸術に内包されるもの

---映像・物語・撮影・音楽・音響・美術・演技・衣装などなど---

これらひとつひとつの構成要素の可能性を、限界までフルに使って、

単なるストーリーテリング以上の体験をさせてくれる映画というか。

映画鑑賞というより、

異世界に招き入れられる感じ?とでもいうか...。

お祭りの見世物小屋に入ったら、そこはほんとうの魔界だったというか....。

 

+

 

総合芸術としての映画がもつ未知数のポテンシャルをナイフでえぐり出し、

血まみれのそれを手に掴んで、

「どう?」

と、トリアー監督に真顔で見せつけられる感じで、

よくも悪くもこのアクの強さにドン引きする人も多いかもしれない。

 

監督個人がどうしても語らなければならなかったことや、

監督のトラウマから生まれた狂気じみたイマジネーションをすべてブチ込んだ超個人的な作品、

ってとこは、ヤン・イクチュン監督「息もできない」とまったく同じ映画論なんだけど、

出来上がった両作品は、まったく違うアウトプットになるんだなー、と驚きました。

(註:「息もできない」は年間ランクで10位くらい)

 

 

そして本作は全編にわたってかなり神話的に、象徴的に、エロチックに、

人間のゾーンを遥かに超えた領域で、女性論そして男性論が語られてゆく。

これってヘタすると

「シュールだよね」とか、

「哲学的だよね」とかの

やっすいひとことで片付けられかねない映像なりテーマなんですが、

映画じたいの語り口やクオリティを絶対に破綻させず、

しっかりとエンタテインメントに仕上げたのが、

ラース・フォン・トリアー監督の凄まじいバランス感覚といえましょう。

娯楽という概念がぶっ壊れているのが映っている!

 

 

今回のアンチクライスト論、具体的なストーリー描写は避けます。

てか全編にわたって

「これでもか!」

とくりだされる圧倒的な映像。

その理由や謎を、各シーン各シーンどうしても自分なりに解釈したくなるの映画なので、

ものすごい長文になっちゃうんです

いや、この作品に歯が立たなくって逃げたわけじゃないってば!

 

 

じゃ、ここだけは言っとく

プロローグ、いきなり夫婦がセックスしてるスーパースローの映像と(「告白」よ、見習え!)

シャルロットゲンスブールのハード自慰シーン(ナタリーポートマンよ、見習え!)

このシーンはとりあえずいろんな意味で必見!

 

で、“ボカシ問題”にも触れておこう。

日本公開時、前述のスーパースロー濡れ場シーン

クリトリスをハサミでカット!などかなり重要なシーンにボカシかけられちゃって

逆にラストの大量の女たちのところで

これはボカシなの?ボカシ無しなの?と混乱してそれがかなりのノイズになっちゃって

ストーリーの意味をちゃんと捉えられなくなるという由々しき問題が起こりました。

(ラストの女たちの“ボカシ”は、監督の意図通りの“ボカシ無し”なんですって。ってややこしいわ!

DVDまだ観てないけどやっぱりボカシ入りなのかな)

 

この無神経なボカシ問題、

近作では「僕のエリ 200歳の少女」でのあるシーンの“ボカシ”が、

キャラクター描写の意味を変えてしまって、かなり問題になったのは記憶に新しい。

 

残虐描写やハードな性描写に規制を加える“ボカシ”ならばある程度うなずけないことないけど(ある程度、ね)

ストーリーにノイズを与えてしまい観客を混乱させたり、

人物描写の意味を変えてしまうような“ボカシ”なら、

それは映画への冒涜であり、クリエイティブへのレイプ行為。

やっぱりダメだよ!

 

 

話をもどして....

いわばこの映画はホームドラマでもあり、恋愛映画でもあり、サイコホラー映画であり、

悪魔をやっつける英雄譚でもあり、超エロ映画であり、痛さ満載の暴力映画であり...。

森という自然と、人間の理性との戦いでもあり...。

3.11以降の視線で観るとまた違う視点で観ることもできそう。

見た人の数だけ意見があって、各人フォーカスするところが全く違っていそうな、

ある意味ものすごく懐の深い映画であることは間違いないにゃ。

 

う〜ん

ホラね?やっぱおれの筆ではうまく論じれなかったな

この映画の五感で感じる衝撃って、

乱暴に例えると3D上映の感覚に近いから、ぜひぜひ劇場で観たほうがいいよ

(註:もちろんロードショーは終わっちゃったけど名画座とかで定期的にかかるかもしれない)

家でDVDで観ると、ただストーリーを追わなきゃな感覚になっちゃって

本作の魅力が半減しちゃううかも。

何度も観てあーだこーだ考えたり、友達と論じあったりして楽しむには絶好の映画、

ということだけは言っておこう。

 

 

映画という枠をとび超えた圧倒的なショック体験。

小学生のときはじめて小松左京の小説を読んだり、

ガンダムやSWや未知との遭遇やブレランを見たときの

「なにこれ!?超スゲー!!世の中にこんなもんがあるんだ!!

いわば作品自体がクリエイティブ讃歌

そんな感動を与えてくれた本作アンチクライスト

三宿映画祭第2011、ぶっちぎりの1位!

です!

 

 

折に触れ観直して,

さらにアンチクライスト論(とくに今回触れなかったストーリーの解釈)を

ブラッシュアップしていきたいですな

フォン・トリアー監督新作メランコリアも楽しみ!

 

 

 

 

 

どもどもーマコです!

昨日はでんかアッキーと某プロジェクトの撮影行ってきましたよー!

 

 

準備中〜

打合せ中...

テスト撮りー

そしていよいよ始まりましたー。

なぜかドキドキ!めっちゃ興奮w

こちらの画像は大人の都合によりモザイクです。。。

 

でんか&アッキーのいつになく真剣なまなざし。。。

マ、マジ、カッコヨカッタっす!!!

 

午後には無事撮影終了〜!!

お疲れさまでした!

 


 

 

事務所に帰ってくると

外壁シート撤去で光をたくさんあびれるようになったおかげか

豆苗さんがボーボーなってました。

おいしそー!

お腹すいたよー。にゃー

 

 

ワッツア!

 

 

 

 

 

 

 

ねーみてみて!

豆苗がこんなに伸びてきました!

よだれをたらしながら成長を見守る毎日です!

どう食ってやろうか...

...って

完全にひきこもり=ニート化はおろか、

自給自足にまで手を出そうとしてるBDAPドンスタ!

 

 

 

 

さきほどの豆苗栽培実験写真の窓の外を見てもわかるとおり白ホリみたいになってて面白いしょ?

わがマンションはいまだ外壁工事中。

これこのとおり

だったのですが....

 

やっとこさ〜

本日めでたく外壁シートが撤去!

 


わーいわーい

 

やっと光が射した窓の外。太陽にむかって力強くサムズアップ!

 

 

そして思わずこう叫んでたんだ。

BDAPワンス・アゲイン!

 

わーいわーい

 

わーいわーい

 

春はもーすぐそこ。

おれはいつでも準備オッケーだぜ!

 

つーわけで

本日はただいま進行中のお仕事(の断片)を挿入して

なんとなくの雰囲気で場をつないでみた

(スコットピルグリム論を書いたら疲れ果てたので...)

このお仕事たち、もろもろ完成したらあらためておひろめしまーす

よくチェックしとけ

 

じゃ〜ね〜

 

 

 

ワッツア!

 

BDAP映画語りドンスタ、思い出したようにこの企画!

遅ればせながら昨年2011の三宿映画祭第2位はこれだ!

 

スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団 

(監督:エドガー・ライト 2011公開 アメリカ映画) 

フリーター(?)でインディーズバンドのベーシストのスコット・ピルグリムは、ミステリアスな女子と恋に落ちるが、彼女とつきあうためには、7人の邪悪な元カレを倒さなければならない。 キャラ立ちまくりの元カレたちとスコットの壮絶かつ爆笑の対決がはじまる。

 

本作、カナダのコミック“スコットピルグリム VS セカイ”が原作。

監督は「ショーン・オブ・ザ・デッド」や「ホット・ファズ」で一躍名を挙げた

英国出身の陽気なオタク、エドガー・ライト。

配給がつかず日本公開が危ぶまれ、書名活動でやっと公開にこぎつけたってこととか

監督がタランティーノ邸の地下室に居候してたとか

おもしろ映画周辺エピソードはおれが書くまでもないので割愛!

 

てか

観てない人に本作の魅力をどう説明したらいいんだろか

順番を追って説明してみるね

 

●順番1

この映画を観た人々がまず語り出したくなる部分って

映画の隅々まで散りばめられた監督自身のオタク的美学のこだわり。

すなわちニンテンドーのファミコンや、アーケードゲーム、

ジャパニメーションやマンガへのあふれんばかりのオマージュが全編、

「これでもか!」

とばかりに炸裂なのです。

ここが本作の大きな魅力なのはまちがいないところ。

ですが、このオタクカルチャー&サブカルチャーの記号のみを語るだけでは

本作のホントのすばらしさを大きく見誤ることになるのでは。


●順番2

ストーリーを追ってゆくと本作は、いわゆるド定番の「ボーイ・ミーツ・ガール」もの。

すなわち男子と女子が出逢い、恋におち、

障害とか葛藤とかを乗り越えて、

結ばれるにしろ結ばれないにしろ、2人の関係がなんらかのかたちで着地する、

って、よくあるやつ。

おれらがもう何千回と観たオーソドックスすぎる展開ですね。

 

これ、観終わってからはじめてわかるんですが

映画のなかでかなり突飛なことが起こる本作にとって

安心して映画に没入できるベースになっててじつは超効果的なんです

 

 

●順番3

こうゆう

「ある限定されたカルチャーのアイコン羅列」のなかで

「ド定番ラブコメストーリー」を描く

ってやり方、これじたいはハリウッド産ラブコメ制作の正攻法といってもいい。

てことは映像表現にあたる制作者サイドにとって、

無数の映画スタイルの選択肢があったってこと。

どのスタイルでいくか...。

本作の制作者たちも、先行作品をそれなりに無視はできなかったとおれは予想するんですが。


あなたにも書ける恋愛小説

「小説家あるある」が満載(たぶん)。

小説ってこんなかんじで書かれるんだー、なんてね。

小説家と速記者のちょっとクラシカルな趣の正統派ラブコメディ。

 

ハイ・フィデリティ

レコードコレクター(音楽オタク)の痛い日常が満載

レコード屋の主人がクラブでDJしてるとき出逢った女子(いかにもな設定)との

ちょっとウディ・アレン的な、シニカルでオフビートなラブコメディ。佳作!

 

ゴースト・ワールド

ラブコメとはちょいと違うけど、全編にわたってオタク愛が炸裂。

というかオタクとパンピーのどうしようもない高い壁、のせつないお話。

オタク映画っていうジャンルイメージを、しばらくこの一作で牽引していた向きがある素晴らしい作品。

 

 

こうゆう同ジャンルの先行作たちのアプローチをふまえたうえで、

本作「スコット・ピルグリム〜」はどう映像にアプローチしたかっていうと

なんと

 

映像スタイルを本作のテーマそのもの

 

にしやがった!

そここそが本作の価値でありスゴいところなんですよ!

 

 

●順番4

具体的にはどーゆうこと?....

って思うよね。

そうなの。ここからが説明するのが難しい所なんだけど...

 

イケてない男子の日常生活=現実世界

彼の願望がゲームやマンガに置き換えられた、彼の脳内のバーチャルなウソもの世界

この2つの世界の境界が曖昧というより、完全にシームレスに混ざり合っって

どれが現実でどれが妄想がまったく判別できない、という映像スタイル。

それをスタイリッシュに構築することに見事成功してるんですよ!

 

 

 

もっと具体的に言うと、

本作は全編にわたってゲームやマンガやロックンロールの“イメージ”

すなわち、バンドのサウンドや、セリフや擬音がマンガのレタリングのように可視化します。

↑こんなかんじで

 

まずはこの映像スタイルじたいが、超フレッシュ。

 

映像スタイルって、ちょっとでもチープだったり、

スタイルのこれみよがし感が強かったりすると

とたんに制作者の自意識が鼻についてドッチラケ、

むしろ腹が立ってくるって類のもの。

 

近作ではハンナとトロン・レガシーがそれかな。とくにハンナにはホント久しぶりに辟易した。

一言でいうとね、幼女が学芸会でボーンアイデンテティ演ってるの。

で、親がそれを「スタイリッシュ」にビデオに撮ってるの。

で、その映像にこともあろうにケミカル・ブラザーズの音楽つけちゃったの....

その映像を2時間強制的にずーっと見せらるの.....

でも予告編はよかったの....

 

 

 

でも本作は、やっぱエドガーライトはわかってる!

おそらくここにものすごく金をかけたっぽく、あまりにスムースに、あまりにハイクオリティに、

芸がこまか〜〜〜〜く映像スタイルのデザイニングがなされていて、

スタイルとしての説得力はバッチリ!

 

そしてなによりこの映像世界には

やりきれない現実を、じぶんに都合のいい妄想に置き換えなければ生きていけないほどの

少年の切実でリアルな痛みが厳然と存在するんです。

だからこそ少年の切迫した“願い”や“想い”を、

「単なる妄想ね。とか

「現実逃避ね。」

なんてあざ笑うことなんて、おれには決してできない。

だって

おれも少年のときそうだったから。

お前らだってそうだろ?

 

 

前半にも書いたけど本作、相当突飛なところがある、

いや、ハッキリ言うと突飛さしかない物語かもしれない。

でもこの理由で主人公や登場人物(全員が愛すべき人たち!)に

おおいに共感し、自分の分身として応援しているため

&語り口のテンポもスピーディで効果的なため

“なんでこうなるの?”

ってツッコミを入れるスキ、

もっというとアラに気づくヒマがないんですよね

 

っておれ熱弁してるけど、何言ってるかわかった?

 

 

●順番5

あともうひとつ、いきなりなんだけど(のちにリンクするからな)

1982年にブレードランナーって映画がありまして

 

ここからしばらくブレードランナーの話をするね

 

ご覧になってることを前提に話しますが(観てない奴なんているの?)

この映画のスゴいところって2つあるじゃん。

 

1つはいままで観たこともない映像美学」

あきらかに時代のイマジネーションの限界を飛び越えた映画であることは周知の事実。

恥ずかしながらおれも当時劇場で観たあとポカ〜ンとしちゃったもの。

公開当時は興行的に不入りで大失敗。にもかかわらず、のちにポストモダン映画とよばれ評価が急上昇。

その映像世界のすべてが、そののちの美術・建築・工業デザイン・ランドスケープデザイン・音楽、その他すべてのクリエイティブに

いまだインスピレーションや影響や引用を与え続けているという

奇跡的な20世紀の最重要映画であることはまちがいない。

 

+

 

2つめはストーリーの部分。古典的ともいえる「実存的不安感」

-自分はほんとうは誰なのか?

-自分はほんとうに自分なのか?

-自分が住むこの世界は本当に存在するのか?

 

主人公が、現実には実はたしかなものが何もないことに気づき

現実なんて本当は誰かが作ったウソなのではないかと疑いだしてしまうプロット。

この「現実がゆらいでゆく感覚」が、

原作者のSF作家フィリップ・K・ディックのメインテーマであり真骨頂なんですが

 

ブレードランナーを口火に、この「実存的不安」を描く映画が急増、

もっというと実存的不安ものという映画の1ジャンルが確立したと言ってもいいんじゃないか。

ディック原作ものでいうとトータル・リコールマイノリティ・リポート

近作ではアジャストメントなど多数。

 

ディック原作もの以外でもたとえばマトリックス・シリーズ

インセプション、ダーク・シティなどのSF。

ボーン・アイデンティティ3部作、アンノウンなどのアクションもの、

エターナル・サンシャインバニラ・スカイ、ファイトクラブとかの人間ドラマ?

もそうだよね。

エターナル・サンシャイン↑。みんなが言うほどいい映画か?

 

ディック以前にもバニー・レークは行方不明とか、ヒッチコックのバルカン超特急とか

「現実が現実なのかわからなくなる主人公」を描く作品の数は枚挙にいとまない。

これほどまでにこのテーマが人をひきつけるのってどうしてなのか?

 

ここでブレードランナーの主人公デッカードの言葉を思い出してみると

 

彼は知りたかった

どこから来てどこへ行くのか

だれが自分をつくったのか

人間も同じなのだ..... だっけ?

 

「実存的不安」って言い換えれば

「自分の本当の存在理由を知りたい」、ってこと。

これは人間がけっして解りえない大きなテーマだよね。

それを知るには「自分やこの世界をつくりだした全知全能の存在」に聞かなきゃならないわけで

そこに「神」や「宗教」とゆうさらに大きく古典的なテーマが横たわっているわけだ。

 

そんなストーリーでありながらもブレードランナーは、

セリフや筋書きに多くを頼ること無く(誤解を承知であえて言うと実際の所、本作ではそこはあまり重要ではない)

スタイリッシュな映像そのもので「揺らぐ現実」や「神なき世界」を完璧なまでに表現しつくし、

そのあまりの完成度ゆえ、永きにわたって原点であり頂点として君臨。

いままでどのフォロアー映画やエピゴーネン映画も、

ブレードランナーの高い表現地点まで到達することはできなかった。

 

 

 +

 

 

さて話をもどして本作「スコットピルグリム VS 邪悪な元カレ軍団」。

ある意味ブレードランナーの2つの呪縛を乗り越えた映画だと思うんです!

それを説明するよ。

 

1.スコットピルグリム〜が乗り越えた「いままで観たこともない映像美学」

 

いままでのどの「実存的不安」映画も陥いってしまっていたブレランの罠

人間とは何か?を描くときのトーンの問題。すなわち

深刻げで意味ありげで哲学げで苦悩ありげなハードボイルドタッチ

後続作品はみんなこのトーンにハマってしまいがちだったんですよね。

 

しかし

スコットピルグリム〜 のトーンは一見しておバカな青春ラブコメにすぎない。

本作がこだわりぬいたオタク的映像美学といっても、

ブレラン的な

「誰もみたこともないデザインの美術セット」や

「誰もみたこともないデザインのガジェット」ってものの追求とは全く違う。

 

ゲームやマンガの

いつも見ているあのスタイルをサンプリングして、

映像として

今まで観たことが無いスタイルに作り替えてる。

ここが実に、実に見事なんです。

 

「擬音やセリフの可視化」とか

「激しいアクション映像がファミコン的8ビット画像にブレる」とか

「主人公と元カレの対決シーンでいきなり鉄拳画面になる」とか。

映像スタイルが、あくまで監督自身のイマジネーションやビジョンにしたがって、

ここが大事!→ これみよがしのスタイルのためのスタイルではなく

スタイルがちゃんと映画自身に従属してて、

ストーリーを語る上での必然として、スタイルが最大限に機能している。

 

本作のイマジネーションあふれる映像スタイルは

ブレランのあの都市イメージに匹敵するインパクトがあるんですよ!

誰がなんと言おうとスゴいの!!

 

わかってると思うけど本作とブレランは全く違う種類の映画ですからね!

要はピカソのキュビズムのインパクトに匹敵するものは、光琳の屏風絵だった、

みたいな話をしたいの!

 

 

 


2.スコットピルグリム〜が乗り越えた「実存的不安感」

 

これに関しても、いままで語ってきたことの重複になるけど、

 

日常生活で感じたことだけが本物で、

ゲームやマンガで得た感情はすべてウソものなのか。

 

退屈な日常の屈辱・痛み劣等感だけが本物

脳内でつくりだした願望妄想歓びはすべてがウソなのか?

 

本当にそうなのか?

 

本作は、

いや!違う!

と大きな声で言っている。

少なくともおれはそう感じました

「本当の自分とは何か?」「何がリアルなのか?」っていう古典的問いかけに、

本作は現実と妄想をひとつの画面に共存させることによって

 

「おれには世界はこう見えるんだ!」

 

って言ってるんです。

現実でもバーチャルでも、そこで自分が感じたこと。

それこそが唯一のリアルなんだ、

って、ある意味すごくポジティブに開き直って

人間肯定、人間讃歌を高らかにうたいあげているとおれは感じたんです。

 

ここが

数あまたある「実存的不安」ジャンル映画、そしてブレードランナーをも

文字通り「KO!」したところだと思うんです

しかも青春ラブコメという、まったく違う角度からのアプローチで!

 

+

 

この2つの乗り越えポイン

よく読むと文字づらは違うことを言ってるようだけど

結論はおなじところに帰結するでしょ?

すなわちそここそが

映像スタイルそれじたいがコンセプトであり、語られるテーマにもなっている

ってことの証明。

 

だからこの映画は

ムチャクチャスゴいんですってば!!!

 

 

+

 

すっげー長文になってきた...

もうちょっとだけ軽く書かせて....、

 

よくさニュース番組とか朝の番組で、コメンテータとかが

 

ゲーム世代はリアルな人の心がわからない」

リセット感覚ってゆうんですかね?」

「人生はコンティニューでけへんよ」

 

とかエラソーに話してんじゃん。

無知無学の低能どもがさ

そうゆうやつらにこの映画の1アップ獲得!からの〜ボスキャラとの対決!

を見せて燃え死にさせてやりたいよ。

一度「死」を経験しないと自尊心を手に入れられないってのもこれ真理だね...ホントよくできてるわ

 

「コンティニュー」という意味が

まったく違う意味あいをもって大空に提示されるラストシーンも号泣必至!

ラストのスコット君の選択に賛否両論あるらしいけど、

DVD特典にはアナザーエンディングもついてるんで見比べてみては。

おれはハタチそこそこ男子の心理として

この選択で正しい!と思いましたけどね!

 

+

 

ヤー、やっと終わった!

長文おつきあいありがとさん

 

あらゆる芸術に影響を与えたブレードランナーの世界観、

本作はそれを超えた、ポスト→ポストモダン映画の新たな傑作、と言い切ってしまおう!

 

スコット・ピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団 

堂々のベスト2位!

ブレランのウドン屋のオヤジに言わせると

「2位で充分ですよ!

 

ブレランのように公開直後は無視されてても、好事家たちから火がつきカルト映画化、

そして誰もが認めるクラシックになってゆく〜

そんなプロセスを踏んでゆく映画になるんじゃないかなとおれは思うよ!

 

お久しぶりです!マコでーす!!

ちょっとーーー聞いてよーーー!
年末までイケイケだったアノでんかが
 
インド効果か、まっ暗な事務所のせいなのか
仕事が忙しすぎるせいなのか、何なのかわからんけど
最近めっちゃひきこもりなのです!!
 
夜10時にかかってきた飲みの誘いにも
「もう遅いし明日あるからー」とか言って断わったって???
イヤイヤ、10時ってOLやないねんからー
 
心配なので様子見に行ってみると
せっせとミートソース作ってた!
 
 
しかも大量に作り置きしてはる...
出なくていいように...
 
お酒ものんでないし
朝から仕事して
夜早くに寝る
 
フツーの人にしたらそれって当たり前やん
って感じかもしれないけど
何せアノでんかですからねー
 
あーこわっ
 
出会ってはや2年半
今までこんなでんか見たことない
ホンマ大丈夫なのかしら。
 
安東さんいわく
「さいとーさん、そんな時期なんです」
らしいけど...
 
 
ハリーも心配だね。。
 
 

 

 

YO! チェケラッチョ!

 

てかさー

いいかげんインド編のつづきも三宿映画祭の上位作もアップしなきゃ。

 

おれデザイン作業は早い方だと思うんですが、執筆系作業はてんでドン亀。

こんな稚拙なブログ文章でもヘタすりゃ3時間かけて書いてるときさえあって

ふと我に返り、

人生の限られた時間を無駄にしている...と、

じっと手を見る。

 

なので、バタついてる此処最近はとくに、長文を書く時間&精神的余裕が

もはやアイハブナッシン

 

ホイットニー R.I.P.!

 

てことで

本日も三宿のどうでもいいニュース!

 

ニュースその1

三宿にクリストの作品が出現!?

 

 

あ、ごめん

工事中のうちのマンションだったわ

 

 

 

ニュースその2
三宿ブッダ事務所を植物が侵食!?

 

 

あ、これ?

豆苗がおいしかったんで、残った根からまた生えてこないかなーと思って。

 

 

毎日お水をあげてだいじに育ててるよ〜。

グングン育ってきた。

充分伸びたらまたにんにくとナンプラーで炒めて食ってやるからな〜

 

+

 

よし、

今日のブログは15分で済んだ!

じゃっ!

 

 

 

ワ....ワッツア....

 

一言断っとくけどおれ、

ほんとーに忙しいせわしないって

グチっぽいこと言いたくないんだよ。

でもさ、どーなっちゃってんだよってくらいの仕事量の多さ。

しかも事務所にカンヅメだけならまだしも

外装工事の作業用ネットにすっぽりくるまれ朝からうす暗〜い陰気な事務所の中、

窓のすぐそこやベランダを作業員が縦横無尽に行ったり来たり。

だから、カーテンも一日中閉め切った状態でさらに暗〜い。

そして朝9時から鳴り止まぬドリルの轟音で電話もままならない。

 

「この工事に関わっている全員がスズメの大群についばまれて死んでしまえばいいのに....」

 

もはや精神崩壊寸前!

BDAPひきこもりドンスタ!

 

新刊の挿し絵。12時間で30個描きました....

 

ホラね、やっぱりグチっぽくなっちゃった。

 

とはいえ正直なところ仕事が増えるのはもちろんメチャ嬉しいし。

なにより今年に入ってから、いままでとはすこし違う感じかたを持って仕事に取り組めるようになった。

それって具体的になんとも言葉にできないし、結果もまだまだ。

でも最初の一歩とはいえ、おれ的には大きな一歩。

デザインというものをもう一度楽しめそうな気がしているぞ!

 

では一曲!えっ?

トニトニ。やば、やっぱ超かっこいいわ

 

とまっ暗闇の事務所で孤高にブログ更新&ノリノリでダンシン!

さあ、おれの心療内科通いは近い!

 

とりあえず早く工事終わんねえかな(去年末からやってんだよね...)

 

 

 

ワッツア!

 

女の中に〜男が一人〜♫、

と囃し立てられるのも大人になるとそれすら快感。

ここは紀尾井町。

2か月遅れのおれのバースデーパーティやってもらいました。

 

 

おれの愛する長年の女友達、美奈子、ヒカル、ミッキー。

毎年それぞれの誕生日に集まっては

都内各所のレストランで豪華ランチを食い散らかす恒例のイベント。

今回はホテルニューオータニのザ・スカイ(あの上の回るとこ)にてランチ・ビュッフェ。

 

流石老舗、メニューは和洋中デザートとかなり豊富で、すべての味がハイクオリティ。

和食や中華もレベルが高いビュッフェってなかなか無いんだよね。

デザートはちょっとオールドスクールだけど。

その場で職人さんが調理してくれるお寿司、天ぷら、ステーキ、パスタなどなど。

ぜ〜んぶ握りたて揚げたて作り立てを食べれるのがポイント高い。

みんな満面の笑顔でパクパク食べて、ワイワイ喋って、幸せなグッドタイム〜!

 

 

いやはや

いくつになっても女子はべらせてんのってやっぱ気分いいわ

やっぱこれって

おれの男としてのフェロモンがそうさせんだよな

まいったナ...

 

なんて満面の笑みで帰宅したんだけど

ひとつ疑問が.....

 

その疑問とはこれら↑。

そう、プレゼントの数々。

 

美奈子からはカカオ酒と、Vestriのナッツチョコレート・ペースト。

ミッキーからはCIBONEで買った、底が桜のフォルムをしたペアグラス。

ヒカルからはMarks&Webのソープセットと、パンツ。

 

 

...おいお前ら...もしかして....、

 

おれを女友達だと思ってないか?

 

気のせいか....?.....

 

 

 

気を取り直してヒカルからのパンツを広げてみると...

 

 

え、腹巻き付き?

 

....しかも老人あつかいなのか?...

 

まさか.....いやまさか!.....彼女たちにかぎって!.....

 

 

 

と、

しばし呆然。ふと見ると

腹巻きの肌触りが気に入ったようでハリーがお尻をグリグリおしつけている

 

 

...やめてくれ....

おれをこれ以上愚弄するのはもうやめてくれ....

 

 

 

 

ワッツア!

 

やー、BDAPインド紀行が思いのほか長くなってきて

そろそろ飽きてきた読者もいるんじゃないかな。

そんなお前にひとこといいかな?

 

「口当たりのいいものにばかり目を奪われやがって

このクソ尻軽が!

 

でもお前らの気持ちもわかんないじゃあない。

インドの写真はほぼi-phoneで撮ったやつしかなくて画面がチープで華がないし

(デジカメいちいち取り出すのめんどくさかったんだもん)

文章もお前ら家畜なうどもには若干シリアスすぎたってか?

 

とはいえ先人に、に働けば角が立つって言葉もあるし

まぁお前らを思想的に置いてけぼりにするほどおれも鬼じゃない

2012年になってからいちども

おれ&ブッダプロダクションズのヌルい日常描写はアップしてないので

本日はのんびりそれでも書いてみることにする。

 

+

 

のんびり日常、

といっても最近ちょっと忙し過ぎの仕事し過ぎ。

3週間みっちりインドで遊んでたんだからそりゃまあ当然の報いの気もするけど。

そんなブッダに仕事出してくれる方々ってありがたいですねー。って、とってつけたように再確認。

昨日は打合せの合間に銀座で整体してもらったりと若干お疲れムードのBDAP

 

 

去年末くらいから書店にならんでるのかな?

「語源でなっとく 最頻出イディオム」(マーヴィン・ターバン著 IBCパブリッシング)

おれがブックデザイン担当したんで買ってちょ。

英語しゃべれる人でも意外と知らないイディオム。これけっこう使えます。

シリーズでグリーンオレンジの2冊あるよ〜ん。

 

表4のイラスト。友達のカメラマンやなだいく子とブッダ組脱走兵ハヤトがモデル。

 

本文イラストもお楽しみください

 

+

 

てかさ!

見て、これ!

 

びっくりしたよー!

インドから帰ってきたらうちのマンションがイントレ(撮影用語:鉄骨の足場)で最上階の5Fから1Fまで四方ぐるりのこと。

しかもブ厚いネットで厳重にラッピングされてて、太陽光がぜんぜん入んない。

しじゅう薄暗いわ、作業のホコリで窓もあけられないわ、ドリルの轟音がすごいわで...

ウツ病になって時計塔の上からライフルを乱射しちゃいそう。

外壁の補修工事だそうですが、来月までこの状態なんだって。

 

こんなことすんなら家賃下げたり光ファイバー入れたりしろよな大家

 

+

 

インドではチャイばっか飲んでて、

酒はトータル3週間でビール3杯くらいしか飲まなかったんです。

そのせいか、はたまたシヴァ神(a.k.a.ガンガーの汚水)の思し召しか。

ここんとこおれのボディ&ソウルが酒をぜんぜん受け付けねぇ。

なんたって熱燗2杯でアタマ痛くなっちゃうんだからね。

 

アルコール以外でも、日本の本格的な濃いコーヒーは今ちょっとトゥーマッチ。

カルカッタにて紅茶をいろいろ仕入れてきたんで、せっかくだから茶こしでおざなりにれるのは卒業、

一番美味しい淹れ方でおいしく紅茶を味わいたい!

そんな食に貪欲 二アリーイコール 海原雄山 なおれ、この機会にティーポット買ってみました

 

 

渋くて可愛いこのティーセット。

フィンランドの陶磁器メーカーARABIAの60's〜70’sのヴィンテージ。

フォルムはウラプロコッペ、絵柄デザインはグンヴァル・オリン・グラングヴィストのKosmosというシリーズ。

 

手前がクリーマー。その奥がシュガーポットね。

ちなみにこのKosmosシリーズ、カップ&ソーサーは飲み口が厚すぎるんでおれの趣味じゃない。

 

紅茶のおいしいデザイン事務所兼アトリエ、

ブッダプロダクションズにみなさま今年もどんどん遊びにきてちょ!

 

 

ちなみにブッダのコーヒーセットはこれ↓。

 

ドラゴンタトゥーの女ことリスベット・サランデルを産んだ国、スウェーデン。

(スウェーデンの紹介文句ってこれでいいのか?)

かの国の王室御用達陶磁器メーカーロールストランドのKokaシリーズであります。

ちょっと珍しいブラウンverで、とうぜんこれもヴィンテージ。

 

と、こんな感じで

物欲が無い無いといいつつイイものしか所有しない男。

ティータイムを趣味良く優雅に楽しむ違いのわかるB-BOY、それがおれBDAP

 

+

 

そだそだ!忘れてた!

やっと宛名ソフトを駆使して宛名書きを完了(マコちゃんがね)

2/1くらいに年賀状発送したんだった。

みなさんのもとへ着いてますよね?

 

アドレスが変わった人、住所がわからなかった人、(またはおれが縁を切ろうとしてる人)

なんらかの事情で年賀状が送れなかった人にこの画像↑を捧げます

遅ればせながらHAPPY NEW YEAR!

 

寸法をわかりやすくするため高野豆腐と比較してみた

 

+

 

本日はサックリこんなところで。

よろしくどーぞ

 

 

 

さて1/3。

ガンガーの濃霧にナマステ!

商売っ気の塊みたいな住人たちにはダンニャワード!

※ナマステは別れの挨拶にも使う。ダンニャワードはThank youね

聖地バラナシを離れ、おれBDAPは一路パトナへ!

 

 

ここからパトナまでは200kmほど。

鉄道は始発じゃないからいつくるかわかんない。飛行機は逆に近過ぎてめんどいし高い。

なのでドライバーをチャーターして車で陸路を行くことにしました。

 

 

ゆうゆうと1時間遅れてきたドライバーの彼といっしょにクルマでGO!

 

おれはクルマ移動が大〜好き。

好きな時にたばこもコーヒーも飲めるし寝れるしトイレでもなんでもおれの自由なるがまま。

やっぱクルマっていいよねー

中央フリーウェイばりに、久々ゆったりリラックス・モードです。

 

彼とおしゃべりしたり、ぼんやり車窓を眺めたり、昼寝したり、

 

街道沿いのチャイ屋や定食屋で休憩したり。

 

こうゆうお店、衛生的にはどうか知らんが普通にメシはうまい!

 

 

道中、ハイウェイ的な舗装道路もありますがほぼ無舗装の道を行きます。

集落にさしかかるとこんな感じ↑の交通無法地帯。

 

普通にバスの上に人がいっぱい乗っている...

 

20分程度の渋滞もけっこうあります。(主に大きいカーブの手前や踏切)

 

ガンガーをまたぐ長い長〜い鉄橋。

 

 

さてクルマに揺られること5時間。

舗装道路になり、街道沿いに店や家が増え、にぎやかになってまいりました。

 

ここが人口190万人の都市、パトナ市街。

 

なぜ此処にやってきたかというと、

パトナ空港に、これから先の旅の相棒が到着してる予定なのです。

さきほどのドライバーの彼とは空港で別れ、キョロキョロ探してると....

 

...いたいた!

 

でわ紹介しましょう、

おれBDAPのインドの旅の相棒はこちら!↓

 

 

...てのはウソで、

 

 

 

この方↑でした、丸山チエコさん。

 

チベット仏教などを広く啓蒙するためセミナー主催・出版業務などをしている会社 オープンセンス。の代表であり、

おれがこないだデザインさせていただいたチベット仏教の僧侶バリー・カーズィンさんの日本の窓口でもあり、

翻訳家としても活躍している超ワーカホリックな才女。

シンガポールでのお仕事を片付けて飛んできました。

 

たのもしい相棒を得て、

さあ、おれたちの目標はただひとつ、

いくぜブッダ・ガヤへ!

 

 

このBDAP in India編。もうpart7になっちゃった。

じっさいブログ上じゃまだ1/1、旅の前半も前半。到着してたった5日しか経ってねえ。

 

サクサクスピーディにアップしなきゃとは思いつつ、

渡印の3週間分たまりまくった仕事をどんどん処理しててかなり忙しめでさあ。

やっと落ち着いてきたんで、京都の件とか自宅マンション外装工事の件とか

究極のティーセットの件とかマコちゃんがいつも仕事のジャマしにくる件とか

いろいろ書きたいことあるけど、それは順次な。

 

ということで1/1、おれBDAPは目下バラナシ滞在中。

本日は写真一枚につきコメント一文、という省エネ節電スタイル like OLブログ

みたいな感じでいっちゃいたい〜

 

ゲストハウスでカレーの朝飯。またもやレンズに指入りすぎだって...

 

ここバラナシ。屋根の上はなぜかサルの惑星。

 

この町の構造、ガンガー沿いにずらっと“ガート”と呼ばれる船着き場が果てしなく並び、

ガンガーを横軸として、それぞれのガートから内陸にむかって縦軸にストリートが伸びる感じ。

そしてストリートから横道に入ると、そこは無数の小路が毛細血管のように細く入り組むラビリンス。

ここはシバラ・ガート。ストリートはわりとにぎやか。

 

 

ホテルのお兄さんとそこら辺をフラフラ散歩〜

 

髪ボウボウになってきたのでボーズにしたはいいが

 

いきなり暴力的なフェイスマッサージ

 

 

迷宮で迷子になってたら子供たちが道案内してくれるからひと安心...

 

が、子供もまったくわかっておらず全員迷子に...

 

 

+

 

 

 

 

さてガンガー!

ヒンズー教最大の聖地であり、破壊と創造の神シヴァの象徴であるこの大河。

海みたいに川幅が広くて、しかもつねに濃霧でけぶっているので向こう岸がまったく見えない。

向こう岸は不浄の地らしく人は寄り付かないのだって。

さっそく手コキ 手漕ぎボートをチャーターして聖なるガンガーに浮遊してみることに!

 

船漕ぎのおじさん。超優しくて謙虚なナイスガイ。

このおじさんの強い薦めで、おれもガンガーの水を飲んだというわけで、

善人なのかじつはイタズラ好きなのか?(水はけっこうキレイです)

遠くで手をふってる少年を指差して「あれは息子。彼も船漕ぎなんだって優しい目をして言ってたけど

代々身分や職業を受け継ぎ、それを決して変えられない。これがカースト制度、なんだよね。

 

ちなみにユニセフは、カースト(血統・職業等による身分制度を表すため便宜上カーストという言葉を使ってる)

存在する国としてアフリカ各国・インドスリランカパキスタンバングラデシュネパールそして日本を挙げ、

その差別撤廃を求めている、んです。知らなきゃダメだなこういうことは。

 

 

 

白い紙に黒いインクの滴が落ちるような、鳥の群れ〜

 

 

川の先にはマハラジャの城があり、いまは博物館になってました。

展示物はガラスケースの中に適当にドサドサ置いた感じで説明文とか無し。

展示物は昔の刀や銃など兵器類が多し。

インドの市井の人々の生活を見るとつい忘れてしまうけど、インドは核を保有した軍事大国であり社会主義国家でもあるのです

駅や空港、街角にはライフルを背負った軍人たちを常に見かける

 

 

+

 

 

聖なる川で木の葉のように揺られながら、ガンガーについておれも考えた。

 

日本じゃどこもかしこもパワスポパワスポって。いいかげんうるせえなっておれは思うけど

パワースポットと呼ばれる場所に神聖さを見る理由って

人工的にしろ自然的にしろ、場所の圧倒的なランドスケープ・デザインの力だと思うんだよね。

伊勢神宮とか華厳の滝とか皇居とか。ぜんぶそうじゃん?

 

でも、ここバラナシのガンガーは、その神聖さにプラスして、欲望、ずるさ、醜さ・汚さ・残酷さ、

そんな俗にまみれた猥雑さをもすべて飲み込む貪欲な大河。

清廉な聖人君子が静かに祈りを捧げる....、そんな単なるパワスポなんかじゃない。

そこにガンガーという場所のスペシャルさを見てしまうのです。

 

だから旅人は皆が皆、心穏やかに哲学に浸ったり神について上から目線で考察することなんてできず

ただただ戸惑い、語る言葉を無くしてしまうんじゃないかな。

ここは聖地すら超えた、ただ単に宇宙オンリーワンの何かがある場所

なだけなのかもしれないぜ。

 

 

+

 

 

さ〜て、水上で浮遊すること数時間。

あたりも暗くなってきて、ガートに灯りがともりはじめました。

キレイだなー...と思って見とれてたら

 

 

人がガンガンに焼けていました。

 

ここは火葬場ハリシュチャンドラ・ガート。

有名なマニカルニカ・ガートは写真撮影禁止なのです。(みんな撮ってたけど)

運び込まれた死体は、大量の薪で荼毘にふされ、

人間のかたちをした肉体が、焼け焦げた塊、になるまで燃されます。

そのさまを葬列者はときに談笑しながら、ときによく焼けるように棒でつっつきながら、見守る。

骨までよーく焼けたその塊をポイッとガンガーに投げ込み、火葬終了〜。

なんともはや...シンプルな葬式です...。

 

 

 

夜もふけ、そこかしこのガートで新年イベントがはじまります。

人々は唄い踊り楽器を奏で、大音量の音楽と様々な宗教の念仏が濃霧の中に響きこもる。

一種異様な光景であります。

 

 

 

舞台はベトナム戦争終盤。神と呼ばれる男を殺すため、ジャングルの川を上ってゆく主人公たち。

“巡礼”にも似たその道行きの途中に、水上に突如現れる安っぽい楽園...。

映画「地獄の黙示録」のそんな一場面を思い出しました。
 

 

すべてがむきだしにさらけ出された国と

それらをコンクリートで覆い隠すことに成功した---ように見える---国。

ホントは世界すべてが、おれら全員が

いまだ アポカリプスなう

 

 

 

 

さてさて、明けて2012年元旦。

おれBDAPはバラナシ旧市街、ゲストハウスの屋上にいました。

 

 

霧にけぶってますが、あのヒンズー寺院の奥がガンガー(ガンジス川)です。

 

こないだのブログ、結局あれから列車は3時間遅れでバラナシ駅到着。

眠いわ、雨が降るわの中、オートリクシャに乗って明け方までホテル探し。

 

基本的にさ、観光客目当てのオートリクシャの兄ちゃんたちは

自分の息のかかったホテルに客を乗せてゆき、

客からの運賃+チップと、そのホテルからもマージンをもらうっていう二重搾取構造。

いいホテルとつきあいのある運ちゃんならいいんだけど

ヘタな運ちゃんにひっかかると、ロクなホテルに連れてかないんです。

 

オートリクシャーってこの3輪タクのことね。タイではトゥクトゥク。

 

このときの運ちゃんは経験不足なのか大ハズレ、連れてくとこどこも気に入らずですべて却下。

おれのホテル探しの条件って

 

シャワーからお湯が出ること(できれば)

キレイなこと(できれば)

wifi完備(できれば)

1000ルピーくらい(できれば)

 

くらい。もちろん部屋を見せてもらって、

キレイだし熱いシャワーが出るから2000ルピーでOK、とか

きちゃないけど500ルピーならOK、とか

部屋にはWIFI無いけどすぐ近くにWIFI完備のネットカフェがあればOK、とか

フツーに前向きな妥協だってするんだけどねぇ

 

いくらホテルが見つからなくても、彼らは新市街の外資系ホテルとかにはぜったい連れてかない

(マージンがもらえないから)

なので、よきホテルを求めて旧市街をぐるぐるぐるぐる....

結局ゲストハウスにチェックインしたのは朝5時。

おれも兄ちゃんたち(なぜか2人乗ってた)も次第に無言に....。

 

 

このゲストハウス。写真で見るとけっこうきれいめに見えると思いますが

ガンガーの目の前なのでとにかくすごーい湿気。

A/Cも扇風機もないんでシーツはつねに霧吹きで水をかけたようにジトジト。

しかも外は雨降ってて寒いんで寝てると寒さが骨身にしみます(もちろんシャワーは冷水)

でも1泊400ルピー(650円くらい)なのでまぁ許せる範囲!

 

 

さてくだんの兄ちゃんたち、

レセプションのソファでグッタリ休憩してんなーと思ったら

おれがチェックインをすませたのを見計らい近づいてくる。

少々の疲労なんかではめげないのがインド人の正直ウザいところであり、

同時に敬服に値するところでもあるのだ。

 

彼ら、最初に約束した金額の運賃(相場より高め、もちろん支払済)とは別に、

驚くほど高額のチップを請求してくる。しかも

「こんなに時間とらせたんだから金くれ!」とキレ気味。

 

てかさ、インド滞在中はイヤッと言うほど毎回このパターン。

こういう場合のおれの対処法は、

最初に約束した運賃以上はぜったい払わず、とりあわない。

それでもしつこくせがんでくるようだったら

 

「てめえらには充分すぎるほど払ったわ

このドへたくそ運転手が」

と2倍ブチキレる。相手があきらめるまで延々と。これも毎回のお約束。

 

といってもインドの男達は実は皆ピースフル・ガイなので

殴り合いとかには発展しない空気(←すすきのサバイブで培った経験と知恵)あってこそ、なんですがね。

1回だけつかみ合いしましたけど♥

 

で、さんざん罵られた運ちゃんが肩を落としてすごすご帰ろうとしたら、

「ちょっと待て。悪かったな」と、

それなり(あくまでそれなり=言ってきた金額の1/10が目安)のチップを握らせる。

向こうもゲンキンなもんで「いいのかい?」って喜んで帰るし。

こっちも険悪な空気に落としどころつくっとかないと先々気分悪いしYO

 

インドに行ったはいいものの、この国が体に合わない!って言ってる人は、

こうゆう数あまたある日常的な諸々のウザさへの対処法の構築を

自分なりの知恵と工夫でつくってないからなのかもね〜

 

すべての処理完了後に一服。そんな毎回キレてばっかなわけじゃねんだからな

 

こーゆうおれの態度を人種差別とか偏見とか、

しょせん豊かな国の人間が、貧しい国の人間を蔑んで馬鹿扱いしている

とか言うヤツ、お前だお前!

てめえマジで明日インド飛んで、お前の平等・博愛精神とやらを発揮してきなよ

一日でスッカラカンになるから!

 

相手がガチでくるなら、こっちもガチでいく。

個人の背景や事情なんてこのさいカンケーねえ。ただ

どちらか一方だけがトクをしたり、泣いたりすることはおかしい!

って方針を、これから先もどこに行ってもおれは曲げない。

 

インドの田舎町で、一人の観光客、一人の運転手として出会ったとしても

それはやっぱり日本代表とインド代表のガチの出会いであるわけで。

共有した時間がたとえ一瞬だとしても、多分そのあと一生会うことがなかったとしても、

あの国のヤツってなかなかやるじゃん、って

お互いちょっとだけでも思えたとしたら、

もしかしたら世界は大きく変わるかもしれないぜ!

 

 

というわけで一曲! (えっ?)

美談っぽい読後感に着地したろ!ムリヤリだけど。

流石エリック&BABYFACE!イエー、ピ〜〜〜〜〜ス!

 

 

 

 

 

 

インドの夜行列車の中、

おれが眠い目を血走らせながらバラナシ到着を待ち構えているところ....

 

+

 

なのですがー、ここで閑話休題。

インド珍道中はちょっと脇に置いときまして、

去年末から持ち越してる三宿映画祭2011のベスト3の結果発表をやっちゃいます!

まさか誰も待ってないってことはないよな

さあ、あらためてベスト3位はこれ!

猿の惑星:創世記(ジェネシス)監督:ルパート・ワイアット 2011年公開 アメリカ映画)

製薬会社につとめるウィルは、父親のアルツハイマー治療のため新薬を開発、実験台の母猿に投与。その薬の副作用として母猿は凶暴化し射殺される。が、ウィルが引き取ったその仔猿(シーザー)は、温かい家族にかこまれ幸福に成長、それにつれ驚異的な知性を発揮してゆく。ある日、ウィルの父親を守るため隣人を襲ったシーザーは、精神病院のような猿の保護施設に収監され、人間に対して深い絶望を抱く...

 

 

前回尻切れトンボになった猿の惑星シリーズ検証(12/17のブログを見よ)の続きを書くと、

本作はね、ついに出ました!

猿の惑星シリーズ中、最高傑作!!とおれは言い切っちゃう!

 

第一作目「猿の惑星」のある意味牧歌的な、寓話的・神話的スタンス

それ以降のシリーズ全作にハッキリ漂っていた人種問題のメタファー

 

本作はそれら所謂〜猿の惑星らしさ〜を思いきって全部捨てて(!)、

リアルな現代社会を舞台に、そこで現実に生きている

おれらの目線であらためて猿の惑星を語り直そうとした制作者たちの英断!

まずそれに心打たれる。

 

今作っていわゆる

メイド・イン・ハリウッドの正統派エンタテインメント!!

旬の俳優とCGをふんだんに使ったビッグバジェットSFアクション!!

であることは間違い無いんだけど

人間ドラマ(というか猿ドラマ)の描かれっぷりがハンパなく繊細で丁寧!

そしてひたすら、ひたすら熱い!

ひじょーに誠実に、大事に大事に作られた映画だってのは一目瞭然!

 

ハデなSFアクション、革命家もの、脱走もの、葛藤を乗り越え英雄が誕生する瞬間を捉えたヒーローもの

などなど、色んな映画ジャンルのおいしい〜ところを、絶妙な手つきで再編集した結果、

ストーリーはあくまでもオーソドックス。

それが超キビキビしたスピーディなテンポで息をつかせる間もなくムダ無く進む。

長編たった2作目のこの監督、マジでどんだけウマいんだ!!

喜怒哀楽すべての感情をあの手この手で刺激することによって

物語の多少の荒唐無稽さとか描写の薄い部分なんて観客に気づかせぬまま、

ストーリー展開と、登場人物(というか猿)達にグイグイ引き込まれる。

 

アクション映画としてそれだけでも大成功なのに、

本作はヘタなヒューマン・ドラマよりも、1000億倍ヒューマン・ドラマしてます。

 

主人公とアルツハイマーの父親との親子愛

主人公とシーザー(チンパンジー)との親子愛

 

この2つの「愛」を、ガッシリ太い主軸に据え、

愛ゆえこその行動からおこる正しいこととまちがったこと。

宝石のような幸福と、とりかえしのつかない悲劇。

主人公たちにも猿たちにも、そして悪役の登場人物たちさえにも

このさまざまなスタイルの「愛」、そして「憎」のエピソードがもりこまれます。

 

上司と部下

主人公と恋人(インド人!)

保健所の父親と屈折した息子

チンパンジーと猿の仲間たち

イジワル隣人とその子供

直接的悲劇のきっかけとなるこのイジワルな隣人にもちゃんと子供がいて、そこには愛がある。ってとこも実にさりげなーく描かれててホントうまい脚本&演出だなーとうならされる

 

この人間関係の断片ひとつひとつが、必然性をもってどんどん線でつながるがごとく

スピーディに・ムダ無く物語が語られることで、

この映画を重層的・多面的にみせることに成功している。

その点のひとつひとつはそれぞれに非常に重いテーマを持っているんだけど、

鑑賞後感はめちゃ軽やか!

ウェットに泣かせるシーンなんてひとつもないのに、

ラストの勝利のカタルシス!からシーザーの勇気ある選択を見せられちゃあ、

涙が止まりゃしねえ!

シーザー、お前は男の中の男だ!

 

+

 

そしてもうひとつ

この映画を語る上でぜったいハズせないのがCGの猿たちの名演技!

いくら脚本がよくできてても、CGの猿がCG臭いと一発でシラケるところです。

(ティム版の猿メイクが、なんか...シラケたように)

 CG合成というと役者がグリーンバックの中で一人で演技して、

プリプロの段階でCGをはめこんで、ハイできあがり〜、と思うでしょう?

でもこのやり方だとやはり、なんか画面全体がウソっぽくなるというか、

役者から真剣さや切実さが引き出せてないというか。

いわゆるCGで合成しました感がビンビンでこちらもノレないんだよね。

(SW ep1は最初から最後までなんだか白々しかったよね...)

 

そこで本作はキャラクターキャプチャー、

そしてエモーションキャプチャーという最新CG技術を投入!

 

見ての通り、

猿の演技や表情はすべて実際に役者さんが演じているのです。

その表情や動きをポインターでマークし、CG描画のベースにするという最新テクノロジー。

(ジョニーデップのランゴでも話題になりましたよね)

この超ハイテクかつ、ある意味超アナログなやり方が、

飛躍的にCGキャラの実在感をきわだたせてるし、

だからこそ自然にシーザーに感情移入ができるってわけなのです。

 

映画だけじゃなく、もしかしたらアート全般って

作家の「センス」とか「才能」ももちろんなんだけど

実は「最先端の化学・科学」がぜったい必要なんだなぁ、と再確認しました。

パピルス、紙、テンペラ、油彩、アクリル絵具。

木版画、活版印刷、シルクスクリーン、ビデオ、コンピュータ....。

どの表現方法もその時々の先端テクノロジーであったわけで、ね。

 

そしてもうひとつ感動したのは、

シーザー役のアンディ・サーキスさん。彼が言うには

エモーション・キャプチャーのための演技プランがなかなか共演者に理解されないこともあるそう。

正直「アンタ、なにやってんの?」って冷笑を浴びせられたことも想像に難くない。

陰でみんなに笑われても、最初は誰にも理解されなくても、

熱い信念をもって全力でやりきる人間だけがネクスト・スタンダードを産み出す!

アンディ・サーキスさん、あんたも男の中の男だ

 

+

 

長くなってきたから、けつろーん!

本作、高尚な芸術映画でもなければ、見たことも無い新しい概念を提示する映画ではない。

自由の女神がぶっこわれてたーみたいなトラウマ的インパクトもありません。

大人も子供もみんなが楽しめるエンタテインメント。

でも、

 

誰もが好きなオーソドックスな物語を

現代できうる最新のテクノロジーで語る。

 

こんな最も正しいことを、

熱い情熱と才能と愛情を持った作り手たちが、ビッグバジェットを投入して

マジで血のにじむような努力をして作りこまれた映画。

そんなの、素晴らしくないわけないじゃん?

 

血沸き肉踊る、哀しくせつない英雄譚、

猿の惑星:創世記(ジェネシス)、堂々の3位です!

お前ら、のくだりで絶対泣くぞ!

 

 

 

 

 

 

 

3位決めるのにけっこう迷ったのが

同じくハリウッド製ビッグバジェット映画。ちょっと風変わりなSF設定を舞台だてに親子ドラマを見事に描いた

ロボット版ロッキー、リアル・スティール

まだ公開してるから絶対観たほうがいいよー

 

そして

期待の新鋭ダンカン・ジョーンズ監督の、これまた風変わりな風変わりなSF、ミッション:8ミニッツ

ちょっと小松左京や筒井康隆のSF短編っぽい手触り。(前作「月に囚われた男」もそうだった)

人間の存在価値ってどこで決まるんだろう?ってとこまでサラリと描ききり、ラスト近くには映画史に残るであろう感動の名シーンあり!

 

2作ともなんというか男らしくすがすがしい作品です!

ぜひ観てみてね!

 

 

このBDAPインド日記では、

本日は暮れも押し迫った2011年12月31日。

おれはコルカタ駅にいました。

 

 

↓本日バースデイをむかえたBDAPイン・ザトレイン!(この時点でまだ下痢にはなってない)

 

カルカッタはこの日27度!朝晩は10度近くまで冷え込むんですが

 

寝台車のeチケットを手に、特急列車に乗り込みました。

目的地は西北へ680km、ウッタル・プラデーシュ州のバラナシという町。

 

今回のインド旅行のメインイベントであるブッダガヤ(バラナシから250kmくらい)でのイベントが一日先送りになったという連絡をうけたことと、

これから落ち逢う旅の相棒のインド到着も、仕事で少々遅れているということで、

ちょいとスケジュールに余裕ができたので、ここはゆっくり鉄道で移動をすることにしました。

 

 

↑ここは3等寝台車。

ひとつのベンチに横に3人掛け=縦に3ベッド。

それの対面式なので、ひとつのコンパートメントに6人が座って寝ることになります。

これでバラナシまで1300ルピー(2000円くらい)。

 

客席のランクはいろいろ選べて、1等寝台は個室で2000ルピー以上。

2等寝台は対面4人掛け=4ベッドで1800ルピーくらい。

もっとも安い自由席は人でギューギュー詰めでもちろんベッドも無いので、今回はパス。

車両にA/C(エアコン付き)があるかないかでまた価格は変わります。

夏はたしかにエアコン無いとキツそう

 

鉄道チケットリザーブ方法

鉄道大国インド。大きな駅の窓口はいつも大行列でチケットとるのも半日がかり。

老若男女問わずインド人の横入りっぷりは気持ちよくなるくらい堂々としたもの。だしね。

なので一番簡単で早いのは、インド鉄道のHPでのオンライン予約。

とはいえ、カルカッタは長距離列車が出入りする大きな駅が3つもあるし、

正規のシートの他に、TATKALという緊急シート(一割ほど高額)、満席時のウェイティングのシステムなど

旅人にはちょっとわかりづらいシステムがあるので少し不安。

ここは、仲良くしてるホテルのお兄さんにネット上でいろいろ候補を出してもらって、

適当なシートを選ぶのがもっともイージーなやり方。

30分でコンファームできるし手数料も100ルピーとかで済んじゃいます。

 

ちなみにバラナシ、飛行機だと8000円〜10,000円くらいかかる。2時間でつくけど

 

窓には不法乗車防止用の手すりが。屋根に登っちゃう人もいるらしい

 

午前11:45、あっさり定刻どおり出発〜。目的地バラナシ駅到着まで12時間の列車の旅。

インドの鉄道は遅延がマジハンパない...、とは聞いてましたが

なんだちゃんと時間どおりじゃん、とひと安心。

 

このコルカタ駅が始発なので、この時点でほとんど人は乗っておらず、

 

車窓に流れるインドの風景を楽しみ、旅情にひたっていました

 

列車が進むにつれ乗客も増え、

ちょっとシャイなペインターのシャダムさんとヒンディー・アート談義。

しっかりしたデッサン力で古典的な絵を描いている彼、スーパーブッダの写メを見てしばらく絶句...

 

どんどんにぎやかになってまいりました

 

コンパートメントは定員6人のはずが、気づけば12人くらい座っていて

 

「どこからきたんだ」

「どこいくんだ」

「おれのイナカはそこに近いぞ」

「おれの彼女の写真をみせるからおまえの彼女の写真をみせてくれ」

「停車駅でなんか食うか?」

「そのiPhoneちょっと貸してくれ」

「たばこ一本くれないか?」

 

と、ワイワイガヤガヤ

みんな人なつっこくて(図々しくて)、旅人どうしの楽しく短いひとときを過ごしましたが

まあ寝られやしません

 

 

が、22時に車内の電気が消灯、

するとクモの子を散らすように人も消え、どっから来たんだ?

めいめいが自分のベッドにもどります。

ひとしきり静かになった列車内には

力強い車輪の音と、ときおり鳴らす汽笛、そして人の寝息だけがかすかに響きます。

 

 

とはいえ、こちらは0時前に到着予定。

車内には到着駅のアナウンスも路線図も、もちろん電光表示板なぞ皆無、

20分おきくらいに停車する暗い駅のプラットホーム、そこにある駅名表示も日本みたいにわかりやすくないし、

次の停車駅の表示も無い。

とにかくドアの前に陣取り、駅に停車するたびに駅名をいそいでチェックするしかない....

ねむい....

 

 

無言で闇を走る列車。

重い鉄のドアを開けたまま、転げ落ちそうなほど身をのりだし前を向く

進む先にはインド北部名物-濃霧に煙った果てしない暗闇しか見えないけど

その行き着く果てに、なんだか希望が待っている気がする。

 

「おれは自由だ!」

 

時折こういう瞬間があるから人は生きてゆけるのかもしれないね

 

 +

 

てかもう午前3時、いまだバラナシ見えず。

インドの鉄道、やっぱし遅延ハンパなかった...

 

 

 

 

 

おいでやナマステー

 

 

インドぼけも覚めやらぬまま昨夜、京都2泊出張から三宿へバッカゲン!

しっかしやっぱ京都は楽しいねー!

仕事はがんばったわ夜はハシャぎまわったわでちょいとちかびれた...

なので昨夜の晩ゴハンは、

おみやで買ってきた 祗園いづうさんの鯖寿司〜。(お店をさんづけで呼ぶセンス)

あとささっと粕汁作りました

 

奥さん!この鯖みて!超肉厚! 脂がたっぷりのってるのに下卑なところがない。

そこらのヘタな〆鯖のように酢を効かせすぎるのをよしとせず、

おコブで締められほどよく身がしまった魚肉のねっとりした舌触りは、エロチックですらある。

洗練の極みだねこれは。

うーんやっぱ日本食、世界最高〜〜!!!

.....

 

....と、本気で思ったか?

味もわからぬ極東の黄色い猿どもが!

 

自分たち民族の食べ物や風習が特別だと思い上がっちゃいけない。

場所が変われば美味の概念だって変わる、それがセカイだぜ!

ということで今日の本題、インドのたべもの編で〜す♥

 

+

 

まず結論を一言で。インドの食い物マジ超うめえ!

 

とはいってもおれが今回旅したのはインド北部、西ベンガル州、ビハール州、ウッタル・プラデーシュ州のごく限られたエリア。巨大すぎるインドの食文化の深みや、それら全体を体系だてて語る知識も言葉もおれは持ってません。

インド素人の単なる一ツーリストがただただフラッとお店や屋台で食べて、ウマい!

と思った食べ物を思いつくままゆるーく羅列するって感じでかんべんネ!

ちゃんとしたレストランより、安食堂や屋台の雰囲気がやっぱり楽しい!

 

 

◯チャイ

なんといってもインドに来たらやっぱチャイ!なんです

それほど街のそこかしこにチャイの屋台や小さなチャイ屋さんがある。どの店のまわりにも常に人がたむろし、思い思いにひとときの憩いを楽しんでいるかんじ。

ミルクと水で濃〜く煮出した紅茶に、スパイスやショウガ、そしてたっぷりの砂糖をぶちこんだ熱くて甘い甘〜いチャイ。この甘さと熱さがインドの気候によくあって、見知らぬ土地で気が張ってる旅人にとって、ホッと一息つける癒しの一杯。大きめのぐいのみほどの瀬戸物の器で一杯5ルピー(約8円)くらい。手頃に飲めるので100杯は飲んだな。

おみやげにお茶っ葉も買っちゃった!

 

逆に街なかでコーヒーはあまり飲めないのです。あっても95%ネスカフェ!

海外のツーリスト向けのカフェではちゃんとマシンでいれたコーヒーが飲める(あまり美味しくはない)けど、おねだん50ルピーとチャイの約10倍。

 

 

 

◯カレーあれこれ

インドにはカレーという概念がない。日本人が調理のさい必ずおしょうゆを使うように、彼らは独自の調味料やスパイスを使って調理するとあの味や見た目になるだけにすぎない。ってのは皆様ご存知だよね。ま、でもわかりやすくここではそのアレをカレーって呼んじゃいますね

 

◆ベジ(菜食主義)とノンベジ(非菜食主義)

食堂や屋台にはかならずベジメニューとノンベジメニューが用意されてんだけど、意外というべきかベジ・メニューを注文する人が圧倒的に多い感じ。肉を食べないってヒンズー教の戒律上の理由なんだけど、ベジはノンベジより値段が2〜3割安いのでむしろ経済的理由なのかも。

ベジメニューは全体的にスパイスは控えめ。辛くなくマイルドでお腹に優しい味なので飽きがきません。

ジャガイモやトマトのカレー、ナスやほうれん草のカレー、場所によってはカリフラワーなど具のバリエは色々。

なかでもボリュームがあるエッグ・カレー(揚げたゆで卵が入ってる)が人気みたい。

ベジのなかでは一番お高いパニール・カレーも美味しい。

↑これパニール・バター・マサラ。 チャパティーつきで60ルピー(100円くらい)なり。

 

パニールとはカッテージチーズを押し固めたようなもの。トロけはせず食感はむしろ豆腐に近い。ウマいぜ。

辛さがほしい人は添えてある青唐辛子(本気で辛い)や、お店によっては辛い漬け物などをかじりながらどーぞ

てか、ベジ。肉はNGだけどタマゴやチーズはOK!ってのはなんかよくわかんないぞ。

あ、ダールっていうあっさりした豆スープが、旅の後半で疲れた胃腸にやさしかった!ってのも書いておきます。

 

 

いっぽうノンベジはスパイスもキツめで色も濃いめの男っぽい味、辛さもそれなりにあります。

一番高いのは海老(海老はノンベジ?ベジ?)。続いてチキン、マトンって感じ。

ビーフは聖なる動物なのでヒンディーは一切食べませんっ、てのもご存知だよね。

チキンカレーは80ルピーくらいから(130円くらい)。↑これはトマトとともに煮込んだタイプ。

 

これ↑旅の後半に宿泊したカルカッタの五つ星ホテル、タージ・ベンガルのチキン・カレー。

800ルピー(1300円くらい)と、さきほどのチキンカレーの約10倍価格の超デラックス版。

さすがに洗練された味で、これは超ウマい!

 

ベジにもノンベジにも言えることなんだけど、一見同じ見た目のカレーでも調理法がいろいろあるみたいです。

サラっとしたサブジーとか、マサラとか、スパイスが効いたカラヒーとか、

濃厚なバターマサラとか、トマトクリームぽい味のやつとか。

厳密なアレはわかんないし、お店によっても呼び名がいろいろ違うので...

だいたい値段が高くなると濃厚になってゆくよう?です。

まあ何食ってもうまかったからよし!

 

◆主食

おれが旅したエリア(北インド)ではカレーにつけて食べる主食は、チャパティーという薄焼きパン。

小麦粉を水で溶いて丸く伸ばし、大きな円い鉄板でクレープ状に薄焼きにしたあと、直火にのせて軽く膨らませればできあがり。

ちょっと酸味があって、焼きたてがウマい(冷えたらイマイチ)!

街場の食堂ではほぼ99%チャパティがでてきて、ナンやライスはでませんでしたね。

 

ナンはちょっと高いレストランや高級ホテルではオーダーできるし、

さっきのタージベンガルのチキンカレーはナンでいただく↑

 

ターリーという、数種のカレーとお漬け物や野菜のマリネっぽいものやヨーグルトが一皿にのってる定食セットには、ライスもついてきたりはします。列車の中や駅の待合食堂とかで食べましたYO。

でもどんな小さなお店でもカレーもチャパティーも基本おかわり自由(無料)なので、おれはボリューミーでおねだん高めなターリーはあんま必要なかったね。

 

あと地元の人はみんなスプーン使わず手で食べてる。外国人にはだいたいスプーンつけてくれるんですがおれもマネして手で食べてみました。手が油でベッタベタになりますが、食べた後は手を洗う水道とかもちゃんとあるんで大丈夫。

 

◯軽食

プーリー:

小さなチャパティーを油で揚げたようなもの。膨らんでて中が空洞になっててオーザックみたいなサクパリ食感です。これに小皿に入ったグリンピースやジャガイモなどのカレーをつけて食べる。これがプーリー・サブジー。

軽い朝食やオヤツ代わりに食べる感じで、あっさりしてて美味しい。20ルピー程度(30円くらい)。

 

ロール:

薄めのクレープ生地で具をくるくる巻いたもの。ファストフード感覚で食べられますが意外にボリュームあり。

生地の上にタマゴを潰してくるくる巻いたお好み焼きのようなエッグロールや、キャベツの千切りやトマトがたっぶり巻かれたベジロールがウマい。15ルピー程度(25円くらい)

 

あ、ファストフードで思い出したけど

街の繁華街にはマクドナルドやケンタッキー、サブウェイなどもあります。

マックはチキン・バーガーやフィレオ・フィッシュ、あとベジ用のパニール・バーガーなどがメインで、ビーフはなかった?かな。で、バーガー単体が100ルピー、ポテトとセットメニューで150ルピー〜(240円)程度と、ヘタすりゃ街場の食堂の10倍の値段はします。

なのでこうゆうアメリカ系ファストフード店は、むしろ高級ファミリーレストランな立ち位置。

出入り口にはセキュリティもいるし、店内では富裕層の親子連れがいい服着てちょっと豪華なランチを楽しんでる、って不思議な感じ。(味はもちろん単なるマック)

 

◯お菓子

とにかく甘い!ふにゃふにゃした食感のものや、ちょっと硬めの羊羹みたいな食感のものに、とにかく甘い甘〜いシロップがビショビショにかかってる感じ。お店の人に薦められるままあれこれ食べてみましたが、こればっかりは...口にあいませんでした....

 

てか

その他にもウマいチャイニーズチベタンのレストランも行ったしー、

町一番!といわれる美味しいラッシー屋にも連れてってもらったしー、

ここには書ききれないほどいろいろな食べ物屋さんがあって、

それぞれに美味しいものをありがたーくペロリといただきましたー。

ウマいウマい!ってなんでもかんでも食べててもおれのお腹は全然平気。

むしろ便秘気味(風邪気味だったため日本の抗生物質を服用してたからかも)。

 

インド恐るるに足らず!BDAPここにあり!

 

ってかんじで調子ノリノリ、そこで

インドの究極であり禁断の味、あの飲み物にトライしてみたんです...

それは.....

 

◯ガンジス川の水

聖なる大河、ガンガー。その聖水を飲むとシヴァ神の祝福を受けると言う....

みなさんご存知ですよね?

 

死体を荼毘に付し↑、その遺灰をすべてガンガーへと流す。子供と出家者は石をくくりつけそのまま川底に沈める....。

ってのもみなさんご存知ですよね?....

 

 

 

 げ....下痢が.....

下痢が止まらねえよぉ.....

 

 

さあ!

次回以降はインドを旅する者の悪友、下痢。その克服法について語ってみようと思いまーす!

見逃すなYO!!

 

 

 

+

ボリウッド とは....

インド、ムンバイ(旧ボンベイ)の映画産業全般につけられた呼び名。

ボンベイの「ボ」と、アメリカ映画産業の中心地「ハリウッド」を合わせてつけられた。

ちなみにインドは年間映画制作本数/映画観客総数ともに世界一

+

 

ねーお前ら、

現代インド娯楽映画、いわゆるボリウッド映画って観たことある?

 

あぁ、ぜんぶ「ムトゥ・踊るマハラジャ」みたいなもんでしょ

 

って言ってるお前らがもはや全っ然 IKETENAI!(イケてない)

 

美男美女がストーリー進行の中で突如高らかに歌って踊りだす、ってのはお約束どおり。

だけど、ここ何年かでスケール感&グレードともに大幅にバージョン・アップ!

急成長著しいインドを象徴するようにバジェットも人材も大きく広がり、

ヨーロッパ各国やアメリカ等でばんばん贅沢なロケを敢行するほど。

アルプスの美しい街で例のインド踊りを始めるとこには正直爆笑!

そのせいかパッと見の絵ヅラの「本格感」というかリッチさとゴージャスさに、まず驚かされます。

 

 

ストーリーもバリエーション豊富。

お馴染みベタなラブストーリーあり、シリアスな人間ドラマあり、アメコミ風SFヒーローものあり、

クライム・サスペンスあり、目下ハリウッドで流行中のオタク少年成長モノだってあります。

てかハリウッドで作られたものは、すべてインドでも(似たモノが)作られる、ってカンジ。

唯一エロは宗教的&モラル的にNGみたい。

 

役者はおおいに歌って踊り、観客はおおいに笑って泣いて、また笑う。

おれが考えるボリウッド映画の存在理由とは、

 

いかにインド人民をアゲアゲにするか?

 

これに尽きる。

なんという単純かつ真っ当なコンセプトだろう!

制作者たちはそのゴールだけに向かって、持てるすべての財力と人材と精力をひたすらドロップ、

求められることだけ全力でやって、余計なことは一切やらない。

そのため現場での撮影ノウハウや役者ノウハウが、高次元までブラッシュアップされ、結果として

観てるこっちは、そらまーアガる↑アガる↑

 

 

これはカルカッタのCDショップで買ったボリウッド映画サントラのコンピ↑

アコギ1本ものやらマーチ風やらハウス風やらいろーんなインディアンミュージックのショーケース。

とくにインド産ダンス・ミュージック、ちゃんとした意味でもアレな意味でもかなりカッコいい!

聴きながら車で湾岸飛ばしたらクラクラして事故っちゃいそうなほどの快楽物質分泌率を保証しまっせ。

 

インド映画とインド音楽、もちろんドラッギーなモノばっかじゃなく、

静かなものとか、シリアスな社会派ものもあるんで(インドのパンピーはそこあんま興味なさそうだけどね)

機会があればぜひぜひトライしてアゲアゲになってくださいませ〜

 

 

+

 

さてさて

こちらはいまだカルカッタを徘徊中のBDAP。

見知らぬ土地は大通りから路地裏まで、とにかく歩いて攻略!

今日は大幅に道に迷いながら(道を聞けばみんな違う方向を指す...)、カルカッタの守り神、カリ寺院探訪!

 

てかおい、指入りすぎだろがよ....

 

精力的な徘徊には美味しいエネルギー源が必須!ア〜イ!

ってことで次回はお待ちかね、みんな大好きインドのたべもの編で〜す

 

あ!そうだ、明日から出張で京都2泊いってきますー。

インドから一転、京都の雅。これもある意味クラクラするわ。

 

 

 

 

 カルカッタの朝は

 

罵声のようなクラクションの音からはじまる

 

 

ここカルカッタ。

おれらには「カルカッタ」という都市名でお馴染みだと思うけど、

2001年に正式に本来のベンガル語に変名され、「コルカタ」というのがじっさいは正しいのです。

まー現地ではみんないまだに「カルカッタ」って呼んでたけど。

 

 

 

 

デリー、ムンバイ(さきほどと同じ理由でボンベイは、今ムンバイになった)に次ぐインド第3の都市であり、

ベンガル州の州都、人口1500万人超。

17世紀末、英国の東インド会社の交易拠点が設けられ...って世界史で習った気がするよね。

18世紀末にイギリスの植民地になったさいは短期間ながらインドの首都でもあった街なのです。

 

 

その名残で、市街のメインストリートの官公庁街にはイギリス風の建築物が目立ち、

 

 

西欧各国の情報が集中する都市っていう自由な土地柄から、

多数の芸術家や作家などを産み出す文化の発信地としても名高いのだそう。

(詩人のタゴールとかは曖昧ながらも知ってるかな?)

 

+

 

これから始まる長い巡礼の旅、

まずはこの大都市に3日ほど滞在して、体と心をインディアン・スタイルにチューニングしようという感じ。

初日はボロホテルから少しマシなとこに引越し開始!

ホテル探しって行為、旅の道々で何度も何度も繰り返すことになりますが、

ハッキリ言って半日がかり。かなりめんどい。

 

世界中のホテルがスマホで簡単に検索&予約できちゃう時代だし、

カルカッタのインターネット環境は悪くないんで、どこでもネットはできるしwifiスポットも多い。

でもことインドのホテルに限っていえばこのネットブッキングはかなりデンジャラス。

 

じっさいの失敗談はまた次回話しますが、

基本は足と嗅覚を頼りに、よさげなホテルを探し当て、そんで部屋もちゃんと見せてもらって、

部屋(とくにシーツ類)の清潔度・クーラーや扇風機・お湯の出・wifiの有無などをしーっかりチェックしてから

料金交渉(ホテルは大幅なディスカウントは期待できない)→チェックイン。

同じくらいの価格でも清潔度や設備が大違いだったりするんですわ。

 

そんなこんなで、ここにチェックイン

 

ここはhousez43というホテル、1泊2500ルピー。

サダルストリート周辺の中級ホテルをいっぱい見て回ったけどその中でもかなーり良質なほうでは?

wifiもあるし、お湯もなんとか出る(時もたまにある)し、タオルもシーツも清潔。

ホテルのスタッフ君たちもこのレベルのホテルの中では群を抜いてるかんじ。

 

レ〜イバック

 

ホテルの部屋。観光や行動のベース・キャンプとしてはもちろんのこと、

文章書いたり絵描いたりもするし

静かに本読んだりもするし

メシ食ったり、テレビ見たり、単にぼけーっとしてみたりもしたい。

一人旅ならなおのこと一人の時間がたいせつ。

旅のアジトとなるホテルは決まった!

 

街に飛び出すとそこには

気安く話しかけてくるインディアンの若者と、チャイ屋や屋台に集まる大勢の人々の熱気。

トラム(路面電車)とバスとタクシーとオートリクシャーが溢れる荒れ狂う大河のようなストリート。

割り込み逆走当たり前の殺人的な運転で道路はつねに大渋滞!

ああ、おれは東京とはまったく違う世界に来たんだ!

 

 

 

 

一日中鳴り止まないクラクションの嵐。

とがった肩をぶつけながら道を行きかう人々。

そこかしこから聞こえる怒鳴り声と大きな笑い声。

人の熱い体臭と屋台の食べ物の香ばしい臭いが漂い、

汚物の悪臭とスパイスの香りが入り混じったほこりっぽい風が吹く街。

 

 

そう、はるばる来たぜカルカッタ!

 

日本/カルカッタ間の直行便は無く、ここに来るにはだいたいバンコク経由や中国経由などがメインなのですが、おれはエアインディアの成田→デリー、デリー→カルカッタと2時間のトランジットでスムースに到着。

機内食からがカレー、

フライト中の映画はもちろんボリウッドでアゲアゲ

そしてこの安全のしおり↓もヒンディー衣装!

さすがインド国営のフラッグキャリア!

と気分はひとしきり盛り上がる

 

↑のちにこのエアインディアに散々な目にあわせられるとはまだ知らない俺…

 

到着は12/28の夜11時過ぎ。

ネタージ・スバース・チャンドラ・ボース空港国際ターミナルにてバゲッジを無事ピックして、

インド初心者BDAP、いよいよ彼の地に降り立つ!

 

インドを旅する者を襲う最初の洗礼、それはタクシー運ちゃんの客引き合戦

アライバル出口から一歩踏み出した瞬間から、数人のドライバーたちがわらわらと群がってきて、あの手この手で自分の車に乗せようとします。

「おれが一番安いからとにかく車に乗ってくれ、プライスリストはその時見せよう」、だの

「こいつらは正規のタクシードライバーの免許を持ってないから彼らの車には乗っちゃいけない」、だの、

「おれはねえ、日本が大好きだ!」とか

「たばこ一本くれないか」とか関係ないやつもいっぱい寄ってくる

「ねえ、マリファナいらない?」とかも...ね...

 てかもうドライバー同士で勝手にケンカまではじまっちゃう始末。

 

まーそこは札幌すすきの育ちBDAP、

ゲーセンでのカツアゲやガン付けをサバイブしてきた実戦経験がモノを言います。

とりあえずナメられたら負けだ、って感じでガンガン強気のディスカウント交渉してったら

旧市街まで1500ルピー(約30ドル)が正規の値段なんだよ、と言ってた奴らが

500ルピーでどうだ?

って譲歩してきたのでとりあえず彼の車をゲット!

彼は「おれはこの中で唯一正規のライセンスを持ってるんだ!」って吠えてた彼なんですが

 

こ...この車なのか...

 

あとで知ったんだけど空港内の「プリペイド・タクシー」カウンターで、正規のタクシーチケットを買うと

250ルピー程度で旧市街まで行けることが判明〜。クソっ、やられたぜ

 

ホテルは決めてないので、とりあえず旧市街の安宿が集中するエリア「サダル・ストリート」周辺をさきほどの運ちゃんとホテル探し。

何件か部屋を見せてもらって、結局一泊目は1500ルピー(約30ドル)のゲストハウスに落ち着きました。運ちゃんにちょっとチップを渡して(ここでも価格交渉が入ります)、やっとチェックイン。

 

この価格帯は、サダルストリートでは中の下って感じでしょうかね。

インド到着直後の日本人の目から見ると正直かなり汚いって感じはしちゃう。

タオルは無いし(頼むともってくるところもある)、シーツもこれ洗ってる?って感じ。

シャワーはあるけど基本的にお湯は期待できないレベルです。

 

 

下レベルはオンボロのあばら屋で300ルピー〜(6ドル!)、

中レベルは1500〜3000(30〜60ドル)ルピー、

上レベルはそれこそハイアットとかタージとかの超高級ホテルで、フツーに25000ルピー(500ドル)とかします。

まーすごい価格差ですよね。

こーゆうところからもインドって国の内実がチラリとかいま見える。

 

ハードなバックパッカーのように寝袋持参で格安オンボロホテルに宿泊、

ってのに正直あこがれがあったんだけど育ちの良いおれにはやっぱ無理。

水シャワー(たまーにぬるま湯も出そうにはなる)を浴びてコーラとたばこでひと心地。

 

 ってことで

BDAPの長い巡礼の旅は、ここカルカッタからスタートだぜ!

てか

 

どのスイッチがどれ?