史上初、インターネットカフェで悟りを開こうとした男、
それがおれブッダ斉藤、またの名をBDAP!
大団円にむけてサクサク進むBDAPインド紀行。
今回ついに最終回!
“ながら聴き”で灌頂コンプリートしたもんね!と言い張りながら
旅の相棒丸山さん、親切にしてくれたチェリーさん一家とはここブッダガヤでお別れ、
一路バック・トゥ・カルカッタ!
やっぱ都会だわ〜カルカッタは。
下痢(チベット薬の効果が日増しにうすれてゆく)はあいかわらずなので西洋医学に頼ることに。
前回のブッダガヤ編ではかなり端折っちゃったけど、
ブッダガヤの生活環境は屋外・屋内ともにかなりタフ。
とにかくゲストハウスは寒いし毛布も無いし、シャワーはほとんど冷水なので夜は心底冷える。
外に出たら出たで、とにかくどこに行っても不潔な粉塵が大量に舞ってる(びっくりするほど痰が出る)し、
ブッダガヤの全員が風邪ひいてんじゃないの?ってくらい風邪も大流行してて。
下痢+粉塵による肺へのダメージで
体調はけっこうゲッソリ。
ここはいっちょラグジュアリーなホテルにでもチェックインして
ゆったりステキセレブなホテルライフでも満喫しとくか!
ということでやってきました
カルカッタ最高級の五つ星ホテル、タージ・ベンガル!
以下TAJグループのHPから転載
キャー!
うわーい
わーいわーい!
おおー!
ヤッホーイ!
ウットリー!
うまそーっ!
さてこれからしばし
“ながら聴き”で得た「悟り」が
ステキセレブライフを前に
もろくも崩れ去る瞬間をご覧いただきます
↓
いかがでした?
久しぶりに心からイエ〜イ!と言えた気がします。
ここから3日間は
豪華レストランでの食事・大好きなルームサービス(下痢なんてもうどうでもいい)
清潔でいきとどいたクリーニングサービス
スパにて全身アユルヴェーダー・マッサージ
プールサイドにてティータイム
パティスリーにて可愛いスイーツタイム
など夢のような生活が続きます。
部屋のぶ厚いカーテンを開けて窓際に腰掛けアンニュイにプールサイドを眺める。
マルボロ・ライトに火を着け一言...
おれのいるべき場所にやっと帰ってきた....
もいっちょイエーイ!
+
ここTAJIベンガルが建つエリアや
ハイアットが建つソルトレイクというエリアなどは、
いままで見てまわってきた「古いインド」とはうってかわって、
〜超文明国的な街なみ〜になる途中段階、って感じ。
富裕層向けのショッピングモールやスタバのようなカフェもたくさんあるし、
そこには西欧ナイズされた家族連れや、進歩的な若いカップルも目立ちます。
ゴミだらけの沼のすぐそこで建設中のマリオット
スラムの上を横切るキレイに舗装されたハイウェイの高架
荒涼とした空き地に建ちならぶ瀟洒な高層マンション
急激に成長しつつある新興国家インドを象徴するような風景を
旅の後半のここカルカッタでたくさん目にしました。
「激しい変化に軋む町」とでも表現すれば適切なのかな。
その軋む音とは強者の歓喜の雄叫びと、弱者の痛切な悲鳴の両方です。
古く悪しきものが、新しい良きものに変わる
のは大歓迎だけど
古くて良きものが、新しい悪しきものに変わる
ことが決してありませんように。
焼け野原から高度成長を経て劇的に再生した東京、おいては日本全体。
近代化に成功した国のように見えるけど
その近代化と西欧化がイコールだったことが、本当に間違ってなかったのか。
この国は本当に幸せな国になったのか。
これからのインドを作ってゆくヒンディーたちには
そこのところを良くも悪くもお手本にしてほしいな。
でもインド11億人の友よ、おれは信じてるぞ!
お前らの人なつっこさとしたたかさで
世界最高にカッコよくハッピーな国をつくりあげていってくれることを。
また会おう、インドよ!
BDAP天竺へ おしまい
....と
感傷にひたりながら帰り仕度を整えてるうち次第に帰国モードへスイッチ。
よその国のことなどどうでもよくなり、頭の中は日本食のことでいっぱいに。
まず東京に着いたらスキヤキかそばかスシか?
と真剣に悩みながら空港にむかったら
なんとその日にエア・インディアがストライキ敢行!!!
国内便はほとんど欠航か、大幅な遅延......
エア・インディアはカルカッタと日本の直行便は無いので一度デリーに飛ばなきゃなんです
エア・インディアのカウンターは振替便を求める客たちで大騒ぎ。
が、担当者たちは他社のフライトに振替することをまったくせず、皆大怒り。
革命でも起きそうな空気でした。
おれは国際便なので振替は3日後ねって...おい!
いっくら担当者に噛み付いてもなだめすかしても返事は
「パイロットがいないんだよね」
そして
「お前、このインドにあと3日もいられるんだよ?楽しくない?」
もう射殺すべきかと....
帰りたいよー
安ホテルに逆戻りだよー
ヒマだよー
やることないからテレビばっか見てるよー
エアインディア本社にキャンセル証明書申請にいったら半日またされたあげく
手書きの紙っぺらにハンコ押してわたされたよー(3分あればできそう)
それ以外はヒマだよー
はやく家に帰りたいよー
このストライキ、新聞やネットで調べてみたら
このところエア・インディアの財政状態がかなり悪いらしく、日本で言う「会社更生法/民事再生」的に
国の税金を突っ込んでなんとか生き伸びてる状態らしい。
賃金不払いや待遇改善のため国内便パイロットたちが会社側と交渉にのぞもうとしたが
会社側の一方的な物言いに、交渉は決裂、
最後の手段としてストライキを敢行したんだって。
昔の国鉄(現JR)みたいだね。ここにも近代化の軋みが....
おっとパイロットに同情してる場合じゃない
去年のストは数ヶ月続いたらしい(ストってそんなに長くできるんだね...)ので
3日後でも恐らく飛ばない or 大幅な遅延の可能性大と判断。
自腹で別の航空会社のチケット買ってデリーに前乗りしちゃいました。
この航空賃は帰国後、海外旅行保険でぶじおりましたー
ピッカピカのデリー空港国際ターミナル
さすがに国際関係上、国際便はほぼストライキの対象にならないので(戦争や内乱以外はね)、
スムースにエア・インディア成田行きのフライトにチェ〜ックイン。
おれの乗るはずだったエア・インディアのカルカッタ/デリー間のフライトについては確認できませんでしたが、
やっぱりこの日も国内便が大量キャンセル or 大幅遅延したらしい。前乗りして正解でした。
(日本のエア・インディア窓口さえもこのストライキを詳細までは把握できてないようです)
そんなこんなで飛行機は成田へむけてup in the air。
これを最後にエア・インディアはあぶなっかしくて一生乗らないと思いますが
パイロット君たちの待遇が改善されることを切に祈る!
最後にもいっちょイエイ!
翼よ、あれが東京の灯だ!
ほんとにおしまい!