BDAPの「アトリエをさがせ」

 

ワッツア!

 

去り行く夏、本日はまず911テロで命を落とされた方々にR.I.P.

 

さて

このブログ読者のみなさんはご存知のとおり

おれ斉藤啓は別名BDAPという源氏名でアーチストをやったりしてるわけです。

が、最近は表業が忙しくBDAPとしての活動はサボり気味。

これではいかん!と、ただいま新作制作準備中。なのはいいんですが

アート制作にあたりひとつ見過ごせぬ問題が。

それは

 

「事務所が狭くて、アートつくり出したら部屋中大騒ぎさ」

 

このことです。

とりあえず、アートしはじめたら事務所がどうなるかを見てくださいよ、

 

足の踏み場もなくなるンです!

 

下絵の時点でもはや床を占拠。ツイスターゲームみたいに身体をくねらせながら作業。

 

画材が打合せテーブルを全面占拠!

 

アクリル塗料の乾燥する臭気で朝から晩まで頭クラクラ。(健康にいいわけない)

 

愛猫ハリーが塗料を身体中につけて部屋中を走り回る!(ネコの健康にもいいわけない)

 

独自にうみだしたこのドリップ描画法はタルカムパウダー(ベビーパウダーみたいな細かい粉)を大量に使用。

作業中は部屋中にパウダーが俟ってる状態。ゲホッゲホッ

 

アート制作スペース(カオス状態)のすぐ横でデザイン仕事もこなさねばならぬ苦行

 

これは前の目黒事務所の制作のもよう。部屋中塗料や何やかんやでグッチャグチャ

 

かようにおれにとってアート制作とはカオス状態にダイブすることと心得る。

なんかさ、わざわざ紛争地帯に仕事しに行くってイメージ。わかる?

だーかーらー、腰が重い。正直やるまでがめんどくさくってめんどくさくって...。

ですが一方、

相反して表業のデザイン仕事の場合はクリーン&スムースを身上としちゃってるんですよ。

こちらはマンハッタンの高層オフィスに仕事をしに行くってイメージ。

いつでも整理整頓&静謐を心がけており、机の上にはそのときやっている仕事に関するものしか絶対に置かないし

作業中はテレビ(無いけど)もラジオも音楽もまったくの無音。

一切のノイズを排し、完全にコントロールされた状態の中で

目の前の仕事にフォーカスしてゆくことをよしとする、ってのがおれのやり方。

(デザインは作曲のようなものなので、音楽を聞きながらなんてできるわけがない、と断言)

 

 

なもので結論!

アートとデザインを同一場所・同一時間で両立するなんて

 

無理無理無理無理♪

 

DA PUMP / IF

あそれだめーじだめーじ♬

 

 アーチストの作業スペースや環境の都合で、作品サイズや画法を決めたりするのは

どうも貧乏臭くっていけないし、第一そんなもん不純だとすら思う。

ということで、おれ決意しました。

 

「さらなるアート活動活性化のため、我アトリエを捜せり!」

 

と、一人で瞳メラメラ、拳ギリギリしてたら

タイミングよくいい話が 舞いこんできました。

とあるボンボンがのたまうには、彼ったら関東各所に山林や別荘、別宅を複数所有しており、

「勝手に直しながら使ってもいいですよー、エヘ、エヘヘ」

との言質をいただきました。ボンボンはお人好しでいい!

それじゃ早速、ってことで

ボンボンのガイドにて、アクアライン渡って千葉へGO!

着きました!

ここは千葉県M市某所。まわりは山林と農地ばかりの正真正銘ド田舎です。

山を背にした広い敷地に大きな平屋。庭には畑と倉庫(車庫)があります。

外観はなんだか悪くなさそうでしょ?

 

 

だんだん近寄ってみます。庭には縁台の跡のようなものが。

この家、5年ものあいだ人は住んでないようで、空家独特の妖気みたいなものがあります。

でもひと安心したのは、実はビクビクしてた「邪悪な霊気」的なものは感じられなかったこと。

おれごくたまに霊的体験?みたいなのあるんで、ね。

てか肝試しみたいになってきましたが、思い切って家の中に突入!

 

はいドーン!まずは玄関の土間。

人がいない匂いがします。そして思った以上に荒れてます。

 

 

天井も派手にはがれ落ちてきてます。

隣のおばあさんによるとなんでも屋根裏にハクビシンが棲みついてて

周囲の畑で悪さばくりかえしてるらしい。

いまハクビシンがいきなり現れたら卒倒、もしくは失禁する自信があります!

 

おそるおそる土間を上がるとお勝手が。

微妙に使えそうな....。

 

とにかく室内は荒れてます。

 

ドーン!居間。

写真でみると結構まともにみえますが、

床板が腐ってるようで畳を歩くとズボズボ埋まってゆく感じ、いまにも抜け落ちそう。

 

ハクビシンに特に注意しながらビクビク探索中。

 

奥の広めの和室は完全に床が抜けちゃってました。

もうひとつの小さな和室は床が抜けるどころじゃなく

下から木がコンニチワ

あと雨漏りや風穴とかもけっこうありそう。

 

天井はおおむねこんな感じ...。

 

お風呂や洗面所など水回りは昔風に外にあります。

この他には屋根裏に続く狭い階段とか(屋根裏にはどうしても行けなかった。ハクビシンがあまりに怖いので)

暗ーい便所とか、なかなかの荒みっぷりでした。

 

うーん正直アトリエとしてどうですかねえ

使えるかなあ。ねえ、どう思う?

 

この家は大学教授であるボンボンのお爺様の別宅として建てられたもので、

建築や躯体はかなりしっかりしたものだとは思うんですよ。

お爺様はすでにお亡くなりになっており、その後はお爺様の友人が短期的に借り受けていた時期もあったらしいですが

寄る年波には勝てなかったか、はたまた田舎の自然風土はやはり過酷(特にハクビシン)なのか

内装はイメージしてたものより100倍くらいボロボロ軍艦島を思い出しちゃうくらい荒んだ印象でした。

「田舎で素敵なエコライフ♥ほっこり!」

とはいかないもんだね、まったく。

 

+

 

冷静に判断するに、ここを一人でコツコツDIY修繕しながら使うのは正直かなり厳しそう

決して都内から近くは無いのもけっこうな懸念事項だし。

たとえば業者さんに壁や床、天井などすべて解体して、スケルトン状態にしてもらえば

手のうちようもありそうなのが素人考えなのだけど。

水回りや配管の修繕も必要になってくるとそれだけでも100万単位で費用がかかりそう。

それならば三宿に安い部屋をアトリエとして借りた方が初期費用は安いし、使い勝手ははるかにいいからねー。

でもやはりこの家の広さ(天井抜いたら天高は5m以上ある!)・自由度、なにより『秘密基地感』は捨てがたい。

んー悩ましいところです。。

 

憧れの『逗子や秋谷あたりの海辺にアトリエ』とか

現実的に『都内の安めのエリアに広めの一室』とか。

ちょっといろんな選択肢でアトリエ探しを続けてみようと思っております。

ということはまだしばらくはあの公害のような作業環境が続くわけで、.....はあ。

 

+

 

あ、そうそう、

ちなみに例のボンボンの正体ですが

我がブッダプロダクションズのカメラマン、アッキーくんでした。

いやぁボンボンだったとは知らなんだ。

今まで使用人or家畜扱いしてることを真摯に詫びねばならないです。

お詫びの印として彼にひとこと言葉をかけるならば

 

おれの行く末秘かに暗示する人HONEY!

 

これでお願いします。

均等の愛なんてもうとうに無いです。

 

 

(みんな知ってるんだよね?....この曲...)