イル・ストリート・ブルース
ワッツア!
わたくし殿下こと斉藤啓 aka BDAP。
いまではMARNIなどをサラリと着こなし三宿をチャラチャラして反省の色無し、
なわけですが、
10年ほど前に未成年男子やB-BOYを側近としてはべらし、
まるでゲトーと化した目黒の事務所に住んでた時代がありました。
▲2008年。地番は目黒1-1-1(だから Ill Street Blues)。フランスでのポスターコンペ授賞式帰りで完全にパリジャン気分
▲藍猫ハリーもまだ元気!
▲こんなんでデザイン仕事できんのかよってくらいきったねーな
▲ベランダはスプレー噴き場と化している
こんくらいの時期はちょうど、
それまで懸命にやってきたビッグバジェット広告とはいったん距離を置いて(てか当時は正直飽き飽きしてた)、
アート活動てか、スーパーブッダというスカルプチャーのシリーズやら、
ストリートフレイバーな絵やら立体やらを作ってはギャラリーなんかで展示・発表することに力を注いでました。
▲当時のアシスタントハヤト。
この作品STREET ZEN CUBEをひっさげて2人でアンガールズの番組に出演しましたが、おれが緊張しすぎで今や黒歴史。
▲@パリ。
▲@秋葉原デジタルハリウッドでの展示
▲当時のマネージャー、コバ
そんなアート制作にプラスして
本業のグラフィック・デザインにもなんとかしておれの好きなストリート・フレイバーを持ち込めないかと
悪戦苦闘してたころ。
▲東京電力 STREET ZEN
▲FOURNINES渋谷店 グラフィック・ラッピング
▲Graffiti Mandaraのポスター。
グラフィック・デザインとストリート・フレイバーを無理やりひとつにしようとしてるのがバレバレw。
このあたりの時期、おれん中で、ストリート・デザイン期、てな定義ですかね。
メジャーでアカデミックでちょっとナードな王道グラフィックデザイン界、
とくにその“既得権益=身分制度”を討つべき敵と設定し、
マイナーでタフでダーティなストリートグラフィックをもって下克上を挑む、
って構図を心に描いて懸命にアタックし続けたんですが、
成果は僅か、そしてその報奨も僅か。
恥を忍んで言うと、
この時期がおれのキャリアん中でぶっちゃけもっとも稼げなかった時期であります。
それまでビッグクライアントの広告をどさっと手がけてウッハウハ状態をKEEP ON、
あらゆる意味でデザイナーのMAX(億が見えてた)まで稼いでたおれの、これが初の挫折。
メジャーの壁は厚く、高かったようで。(今だから笑って言えるんだぜ)
てなわけでこの時期、ハングリーでアグレッシブではあったけど、
生活も環境もメンタルも、おれ、えらいすさんでたとです。
▲ちょっと前に離婚もしちゃってたから、荒むのはまーしょうがないよね?
でね、
その当時多用してた「ステンシル」っていう画法がありまして
かんたんにいうと、型紙を切り抜いて、その穴の部分にスプレーやペンキで色を吹いて画をつくる、ってスタイル。
さっきのTEPCO STREET ZEN↓もそうだし
こーゆう感じ↓とかね。この手法でいろいろ作品作ってたんです。
▲QUIET BUDDHA
▲BUSYWORK BUDDHA
はい、
ここでやっと本題でーーす。
いまフォトグラファー金杉肇さんの写真集のブックデザイン制作中なのですが、
その表紙におもむろに
ヤーーーーーー!!
印刷物にいきなりステンシル開始!!
ということで
こちら2月末(予)の出版リリースイベント(予)にてドロップします(予)。
ええと、なんだか(予)が多すぎますが、いろいろ事情があんだよ!
こちらの詳細はこのブログなりなんなりで告知いたしますので、みなさまどーぞお楽しみに!
とにかくいまペンキのホルムアルデヒトで死にそうでーーす♥
+
あのころ、
“日本の、型にハマったグラフィックデザイン”を討つべく、
ストリート・スタイルという武器を手にして蜂起したおれの無謀なゲリラ戦は
ホロ苦い結末に終わってしまったけれども
その痛み、いまのおれがけっして無駄にはしないぜ。
ということでブッダプロダクションズ新機軸、近日スタート(予)です!
これも(予)かい!
Once Again / RHYMESTER