三宿映画祭ワースト3!
ワッツア!
札幌で老人2名としばし同居していたせいか
生活リズムが定まらず休みボケでふらふらしてるわたくし殿下ことBDAP。
本日もサクサク本題の三宿映画祭ワーストの発表にいってみましょう!
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ワースト3位!
REC/レック3 ジェネシス(2012公開 監督:パコ・プラサ)
ストーリー(シネマトゥデイより抜粋 以下同!):その日、コルド(ディエゴ・マルティン)とクララ(レティシア・ドレラ)は バルセロナの結婚式場で永遠の愛を誓い合う。新郎の従弟(アレックス・モネール)はビデオカメラを回し、参列者たちの姿を撮っていた。やがてカメラは一族 きっての明るい性格の叔父ペペが、病院で犬にかまれたという、彼の右手に巻かれた包帯を映し出す。
ゾンビor アンデッド映画大好きッコのおれですが、今までのRECシリーズ、とくに1作目は感心して観てたんですよ。
モキュメンタリー(←ニセ・ドキュメンタリーね)手法じたいが当時はやっぱり新鮮だったし、
古いアパートを舞台にした現代ゴシック感も基本をおさえててなかなかの舞台立て。
エビット・ピアフの音楽づかいもフレッシュだったしちゃんとコワかった。
TVリポーターのアンヘラちゃんを軸に据えることで、
モキュメンタリーが陥いりがちな無理矢理ドキュメント体裁を整えてる感
(パラノーマル・アクティビティ感とも言うとか言わないとか)がそれほど気にならない作りになってて
素直にうまいな〜と思わせてくれて。
なにより緊張感が最後まで持続することがいい映画(ホラーに限らず)の条件のひとつだと思うので
そこは軽々とクリアーしてくれてたので嬉しい良作だったんです。
だが今回はヒドかった!
前作、前々作と同じ監督(前作までは共同監督で、今回1人抜けた)が撮ったとは思えないほど
致命的に全然コワくない。
シーンごとの緊張感が持続していかず結果グダグダ。(伯父さんが飛び降りるシーンとか、いいシーンはあるのに)
いきなり挟み込まれる無意味なコメディ演出になんかイライラ。
クライマックスでは主人公(花嫁)が逆ギレしてチェーンソーでアンデッド(←RECシリーズは悪魔憑きウィルス感染者)に反撃!!
みたいな燃える展開(予告編はそんな感じにみえますよね)を期待してたんだけど、そこも意外と薄味...。
恐くないゾンビ映画なんてヌケないAVみたいなもんで存在意義が一切無いわ!
でも唯一良かった点は主人公の花嫁クララが超カワイイ!
よって映画がいくらつまんなくてもずっと観ていられる♥こと、くらいかな。
前作のアンヘラちゃん↑も超カワいかったんで、
この監督、女の子をキャストするセンスはあると思う。それってけっこう大事なセンスだよね。
あ!あともう一個あった!
本作もシリーズの流儀に倣ってモキュメンタリースタイルで映画が進行してゆきますが
その手法が制作者の手に負えなくなったのかどうなのか知りませんが
けっこう早い段階でモキュメンタリーをあきらめる瞬間が目撃できます。
裏の意味で、ですが映画史に残る味わい深いトンデモシーンですのでお見逃しのないよう。
ア...あきらめちゃったんだ....って思いました
今回はヘタにウェディング・ストーリーなぞをくっつけて複雑になっちゃい
いろいろ語りたくなった結果何を語りたいのかよくわかんなくなっちゃった、ってのが敗因かな
パコ監督よ、基本にもどって次回はパコパコがんばってくれ!
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以下ワースト2位1位に行く前にちょっと訂正!
前々回のブログで2012年に観た映画全ラインナップを発表したんだけど
以下ワースト1、2位の作品はリストからぬけてました!(あまりにつまらなくて入れるの忘れてたor忘れたいと脳が勝手に解釈した)
すいません。他にもヌケはかなりありそう。2013年はちゃんと完全なリストをつけるようにします!
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ではワースト2位!
幸せの教室(2012公開 監督:トム・ハンクス)
ストーリー:ラリー・クラウン(トム・ハンクス)は、大学を出ていないという理由から長きにわ たって勤務してきたスーパーをリストラされてしまう。その後、隣に住む夫婦の勧めで地元の大学に通うことに。大学での新生活に希望を抱くラリーだったが、 ラリーを教える教師のメルセデス(ジュリア・ロバーツ)は仕事への情熱を失っていた。しかし、そんな二人の出会いがお互いの人生を大きく変えていく。
レック3評が長くなったんで本作幸せの教室はサクッと一言ですませたい
映画全編をとおしての感想は「ハァ?なにこの映画?」です!
観ればわかる!ってかこんなもの観なくてもいい!
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ワースト1位!
(2012公開 監督:スティーブン・ダルドリー)
ストーリー:911 の同時多発テロで、大切な父(トム・ハンクス)を亡くした少年オスカー(トーマス・ホーン)。ある日、父の部屋に入ったオスカーは、見たことのない1本の 鍵を見つける。その鍵に父からのメッセージが託されているかもしれないと考えたオスカーは、この広いニューヨークで鍵の謎を解くため旅に出る。
きました!2012年の堂々のワースト1位はこの作品!
まず前提として本作、作品のクオリティに関して言うと、
911テロを題材にした映画の中ではかなりうまくいった方だと思うんです
題材がかなりヘビーかつデリケートなので、それを表現する過程でひるんで逃げたり、やたら遠慮したり、
あらぬ方向に話を持ってて誤摩化したりしがちだと思うんだけど、
同じくテロを題材にしたブローン・アパートはマジでヒドかった
本作は逃げないで911テロをちゃんとエンタテインメントとしてしっかり表現しきったのは
表現者として気合いがこもってるし誠実だしエラいと思うんです。
おれもそこを認めるのはやぶさかじゃないよ。
でもおれがこの作品をキライになった部分が、良い部分を遥かに上回ってしまった、
その部分とは
こまっしゃくれたクソガキと
それを甘やかすバカ母親の
間違った優しさの押しつけ。
結果、クダラネー癒しごっこ
なのでございます!
以下ネタバレしますので観てない方はご注意!
要は、少年が911テロで亡くなった父親の残した鍵のナゾを解くため
ニューヨークという街の人々との温かい交流をとおして
そのナゾを探してゆきながら、人と人の結びつきを実感し
疎遠になっていた母親との絆も暖め直すことで大人になってゆく
っていうストーリーなんですけど、
少年がNYの個性あふれる人々との交流で大事なコトを知ってゆくって体験すべてに
じつはそれ全部母親が先回りして根回ししてた、っていう驚愕のオチがくっつくんです....。
「私の息子が来ると思いますのでよろしくお願いしますね〜」とか
「あなたは人間嫌いかもですけど私の息子が来た時は邪険にしないでくださいね〜」とか
「息子がブルドーザーに乗りたいって言うと思いますんで乗せてあげてくださいね〜 はい10ドル♥」
とか陰でコソコソ根回ししてんだよこのバカ親がよ!
で、あとからそれを知ったガキもガキで
「お母さん、こんなにボクのために色々してくれてありがとう〜ついでにチンポくわえて♥」(←赤字の部分はおれの捏造)
みたいな、なんだか超いい感じになってお互い
ハイ癒されました!ほっこり!
ってストーリーなんだよ、信じられる!?
この映画を例えるならばだよ、
受験生の啓君(17)が一生懸命勉強&努力して
志望校である武蔵野美術大学視覚伝達デザイン科にみごと現役合格!
後日、母親の春子(44)からの衝撃の告白を聞かされる!
「あれはお母さんが教授に事前に根回しといたのよ。
息子をよろしくお願いしますって。
啓ちゃん一生懸命お勉強してたからお母さんも力になりたくって♥
あ、もちろんお金も渡したわよ。」
春子!それは裏口入学じゃねえか!
おれの実力でやらなきゃ本当にやったことにならねえじゃねえか!
........
けっきょくこのサンドラ母は息子を自分の庇護下に置きたいだけで
愛してるのかもしらんが、息子をまったく信じていないんじゃないの?
ま、おれがパンピーなだけで
カネさえあれば裏口入学も大人の流儀としてあたりまえに行なってる階層もあるのかもしれんが
ミスター正論ことおれにはそんなもん到底認められないし、
ましてそんな行為を優しさなんて絶対呼びたくない
それはただの甘やかしであってそこに男の成長などひとつも生まれないってことがわからねえのか!
あれ....、
話が個人的な部分(叩き上げ人生論?)に脱線してきたけど
やっぱダメなもんはダメだし嫌なもんはやっぱり嫌。
この甘やかし&癒されゴッコのために911テロをオモチャにしているとしかおれには思えないんです。
マジメに解釈してみると、
いまだNY市民やアメリカ国民はテロの心的後遺症に悩まされ続けてるのは疑いない事実であり、
赦しや救いの許容範囲がものすごくありえない方向(=裏口入学的偏愛)まで広がってしまった結果。
ということなのかもしれないけどね。
ま、俺に言わせりゃ
ものすごく間違ってて
ありえないほど許せないこの映画、
間違いなくおれのワースト1位!でした!!!
いま気づいたけどワースト2作品がトム・ハンクス出演作(幸せの教室は監督と脚本もやってる)。
新年早々御愁傷様でしたー