三宿映画祭2012 ベスト3!

 

 

ワッツア!

 

お前ら、あらためましてあけましておめでとうございます

前回予告したとおり、わたくし殿下のお正月休はまるまる札幌に寄生帰省。

わたくしのお父さんが73歳にしてやっとリタイアしたんです。

ということで感謝のしるしに、モンラッシェ等の高級ワインをガブ飲みさせ

いままで育てていただいた恩を誤摩化して労ってまいりました。

 

思い返せばおれの人生の節目節目、

父上様にいつもいただいた厳しくもありがたいご忠告。

ですが、一度もそれに倣うこともせずむしろ反対方向に突き進んだ結果、

 

↑こんな大人になってしまいました...

 

 

おれのおれによるおれのための生き方

それを突き詰めることが真の孝行だと信じる。なあ、お前らもそうだろ?

おれが斉藤啓またの名をBDAP!

 

ハリーは東京のペットホテルでお留守番でした

 

+

 

さてサクサクいくぜ、

三宿映画祭2012のベスト3の発表〜

 

第3位!

ヒミズ(2012公開  監督:園子温)


ストーリー(シネマトゥデイよりコピペ。以下同どこにでもいる中学3年生の祐一(染谷将太)の夢は、成長してごく当たり前のまっとうな大人になること。一方、同い年の景子(二階堂ふみ)の夢は、自分が愛する人と支え合いながら人生を歩んでいくことだった。しかしある日、2人の人生を狂わせる大事件が起き……。

 

園子温作品じたいが苦手の人もけっこういるらしいけど、

そのバカバカしさや未完成さを含めおれはけっこうファン。

3.11の生々しい映像をもちいたことで賛否両論を巻き起こした本作ですが、

その問題以前に本作、物語運びやキャラの行動がかなーり飲み込みづらい。

が、おれは古谷実氏の原作マンガをきっちり読み込んでまして、

この映画に欠けてる部分を頭の中で勝手に補完&いいように解釈できたからこそ、

かなり楽しめたし高い評価をつけられたのかなとも思う。

なのでぜひとも原作マンガとセットで観賞することをおススメします。

 

決して小さくないアラ、筋書きの無理矢理さはいっそ置いといて、ラストの

「住田〜がんばれ〜」

が他に類を見ないくらい感動モノだったので、思い切って3位に決定!

 

+

 

第2位!

裏切りのサーカス(2012公開  監督:トーマス・アルフレッドソン)

 ストーリー:東西冷戦下の1980年代、英国諜報(ちょうほう)部「サーカス」を引退したスパ イ、スマイリー(ゲイリー・オールドマン)に新たな指令が下る。それは20年にわたってサーカスの中枢に潜り込んでいる二重スパイを捜し出し、始末すると いうものだった。膨大な記録や関係者の証言を基に、容疑者を洗い出していくスマイリーがたどり着いた裏切者の正体とは……。

映画でも小説でもおれの大好物ジャンル、それは「東西冷戦モノ」

 

映画でいうと「007 ロシアより愛をこめて」、「ファイヤーフォックス」、「フェアウェル さらば哀しみのスパイ」。

SFだけど「1984」や「X-MEN ファーストジェネレーション」とか。

小説でいうと「A10奪還チーム出動せよ」「ファイヤーフォックス・ダウン」などなど。

2013年現在、世界の枠組みからはとっくのとうに冷戦はなくなってしまった(残念そうに)けど、

タイトルを列挙するだけでなぜこうもワクワクしてくるのでしょう。

 

ファイヤーフォックス↑

このトレーラーは空中戦シーンばかりだけど、映画の前半中盤は地味〜な潜入モノです。有名なセリフ「ロシア語で考えろ」って、ある意味めちゃくちゃ深いかも。

 

それぞれの体制側に(同体制なのに理想や思いはそれぞれ違うのがミソ)身を置きながらも

腹に一物を持った渋いオッサン達が、体制に愚直なまでに忠実に、ときに抗いながら、非情な任務を果たすため闘う。

そのためには相手はもちろん己の死も辞さない。

いやあ〜、これが男のロマン、実にかっこいい。

ああ〜おれもスパイになりたいな〜〜 ←アホの感想

 

本作はそんな「東西冷戦モノ」のおもしろさが全て入ってる、決定版って感じ。

全編ダークに地味に渋〜く抑えられた、これが大人のコクっていうんでしょうかね〜

一転、華やかでノスタルジックなパーティのシーンが哀しく切なく胸をえぐる!

もちろん空中戦なぞ無いぞ!

 

ちなみに

MI6の幹部コントロール役でジョン・ハートが出演してますが

彼はもちろん「1984」のウィンストン・スミス役で有名。ホントつくづく東西冷戦ですねえ〜

 

本作の原作小説「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」(ジョン・ル・カレ著)を、この正月休み中読んでたんだけど、

渋すぎて読みづれぇ〜

 

 

+

 

第1位!

哀しき獣(2012公開  監督:ナ・ホンジン)

ストーリー:グナム(ハ・ジョンウ)は、中国延辺朝鮮族自治州でタクシー運転手としてまじめに 働いている。だが、妻を韓国に出稼ぎに出した際に作った借金はかさみ、頼みの綱の妻からの送金も連絡さえもすでに途絶えてしまっていた。そんなとき、彼は 地元を牛耳る犬商人のミョン(キム・ユンソク)から借金清算の代償としてある条件を出されて……。

 

2012年はもちろん、歴代の「いわゆるアクション映画」の中でもトップクラスの出来だと思う!

本作はゴア描写や人間の内面のドス黒さなど、韓国映画の押さえてほしいところは

ハイレベルに押さえてくれてるんだけど、決してそこの部分が重要な作品ではない。

むしろ比べるべきは「ジェイソン・ボーン3部作」や「ミッション・インポッシブル」「007」「ダイハード」などの

超派手なアクション映画のコンテンツ。

とにかく

ビリビリした緊張感の中、ハイテンションでフレッシュで超エンドレスな、アクションに次ぐアクション!

いつ終わるともわからない追っかけっこが延々と続き、

予想もできない場所にどんどん連れていかれる感覚がマジで呆れるほど見事です!

人間ドラマの部分もしっかり丁寧、そこが描かれてこそのこのクオリティなんでしょうけど。

 

過去のアクションシーンのマスターピースたち、たとえば...

「ブリット」や「フレンチコネクション」のカーチェイス

↑フレンチコネクション 

シカゴ高架下の伝説のチェイス。無許可で実際に公道を走らせながら撮ったんですって。恐ろしい...

 

「大脱走」のバイクチェイス、

ジャッキー・チェンやドニー・イェンなどマスターたちのカンフーアクション

「007」の荒唐無稽でユーモアたっぷりのアクション

007リビング・デイライツのオープニング ティモシー・ボンドはむっつりスケベでけっこう好き

 「ボーン」の格闘&パルクールアクション、などなど....

そんなシーンたちに匹敵するクソフレッシュな画をたっぷり見せてもらえてもうお腹いっぱい!

 

 ラストのラスト(ネタバレなので秘す)疲労感が一気に押し寄せたけど

とにかくミョン社長ならついていきたいという想いでいっぱいです!

 

+

 

ということで2012年の第一位は「哀しき獣」!でした!!おめでとー!

次回はワースト3!

 

今回は映画評でもなんでもない、ただのおれの感想だよね...